コンテンツマーケティングとSEOの違いとは？違いを理解して効果的な施策をしよう！

マーケティングについて調べてみると、SEOやコンテンツSEO、コンテンツマーケティングといった似たような言葉を見かけるため、それぞれの違いや特徴を理解することが難しいでしょう。

今、自社の発展に向けてコンテンツマーケティングを検討している人は、コンテンツマーケティングとSEOがそれぞれどのようなマーケティング手法なのかを理解する必要があります。

ここではコンテンツマーケティングとコンテンツSEO、そしてSEOとの関連性などについて触れていきます。

コンテンツマーケティングとは？

コンテンツマーケティングとは、顧客に価値のあるコンテンツ(情報)を発信して、最終的にはコンバージョンまで繋げて顧客をファンとして定着させるというマーケティング手法です。

企業が一方的に情報を発信していくのではなく、顧客が求めているタイミングで情報を提供するという点が特徴です。

ウェブ上のページに限ったことではなく、SNSやメールマガジン、動画コンテンツなどのユーザーと接点を持つための媒体に対し、タイミングを見計らってコンテンツを提供していくという形になります。

顧客の悩みや疑問に対してベストなタイミングで継続的にコンテンツを提供することを意識していくと、潜在顧客が見込み顧客へ、見込み顧客が顕在顧客へと変わっていきます。

最終的に自社のファンになってもらうことを目標に顧客を育てていくという仕組みです。

SEOとは？

SEOは検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)の略称になり、ユーザーが検索エンジンを使ってキーワードを検索した際に、検索結果の上位に表示されるよう行なう施策のことを指します。

キーワードの選定やリンクの対策など、細かな設定を行ないながら進めていく施策がSEO対策です。

Googleにより質の高いコンテンツが求められるようになったことから、SEO対策を始めて上位に表示されるよう施策を行なうという動きがみられるようになりました。

コンテンツSEOとは？

コンテンツマーケティングとSEOについて見ているなかで、コンテンツSEOという言葉を見かけます。

両者が合わさった言葉になっていますが、ユーザーの検索意図に沿った良質なコンテンツを継続的に発信していくというSEO対策の一つになります。

ユーザーがどのようなキーワードで検索するかを分析し、ユーザーの意図に沿ったコンテンツを作成していきます。

コンテンツをウェブ上に公開したら、効果を測定しながらリライトを行なって内容の改善を図ります。

コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違い

コンテンツマーケティング、SEO、コンテンツSEOと3つの用語について説明をしてきましたが、ここでは混同しやすいコンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違いについて見ていきます。

目的、対象、手法がそれぞれどのように異なるのか、確認しておきましょう。

目的の違い

最初に、コンテンツマーケティングとコンテンツSEOは目的が異なります。

マーケティング施策	施策内容
コンテンツマーケティング	サイトにユーザーのためになるコンテンツを作成して、コンバージョンを獲得する。
コンテンツSEO	サイトのアクセスを増加させるためにコンテンツの質を高めていくこと。 検索上位を狙い集客力を上げることが目的。

コンテンツという言葉が含まれていることから意味を混同してしまうことがありますが、コンバージョン獲得なのか集客力を上げるのかという目的が異なるのです。

対象の違い

対象という点においても、コンテンツマーケティングとコンテンツSEOには違いがあります。

マーケティング施策	施策内容
コンテンツマーケティング	コンバージョン獲得が目標となり、購入意欲があるユーザーに対して行なう施策。
コンテンツSEO	ターゲットは検索エンジンで検索を行なうユーザーとなり、サイトへの流入が期待できるコンテンツを用意する必要がある。

すでに自社について知っている人への購入を促すのがコンテンツマーケティング、新しく自社について知ってもらうきっかけとなるのがコンテンツSEOとなるわけです。

コンテンツマーケティングやSEOについて検討するとき、用語の違いを理解して自社の目標に沿った施策を行なうことが大切です。

手法の違い

コンテンツマーケティングとコンテンツSEOは、手法が異なるという点も挙げられます。

マーケティング施策	施策内容
コンテンツマーケティング	メールマガジンをはじめSNS、広告など多くの媒体があり、検索エンジンのみに留まらない。
コンテンツSEO	SEO対策の一つとなるため、検索エンジンで自社のページが上位表示されるよう施策を行なう。

コンテンツマーケティングにおいてSEOが重要な理由

コンテンツマーケティングとSEO、コンテンツSEOとそれぞれの言葉が表す意味が異なることがわかりました。

そのなかで、コンテンツマーケティングとSEOには密接な関係があり、特徴を理解して施策を行なえばコンテンツマーケティングを成功させることができるのです。

コンテンツマーケティングにおいてSEOが重要な理由について以下で解説します。

SEOの成果を上げることができる

コンテンツマーケティングにおいては、ユーザーが求めているタイミングで情報を届けることがとても重要です。

その際に参考になるのが検索エンジンにユーザーが打ち込んだことで作られた検索クエリです。

検索クエリを見れば顧客が何を求めているのかを把握することができるため、ユーザーの検索意図を理解してコンテンツの内容を考えていくことができるのです。

ユーザーが求める内容を意識してコンテンツを作成していくと、コンテンツマーケティングが可能になると同時にSEOの成果も上げることができます。

ウェブページのクローラビリティを最適化することができる

コンテンツを制作していく上では、慎重にキーワードを選定し、ユーザーの検索意図に沿った内容に仕上げていくことが必要です。

また、ユーザーのことを考えて作成することを意識すると同時に、検索エンジンに認めてもらえるようなコンテンツを作成していくという点も重要となります。

Googleは、ユーザーが疑問を解決できるよう、正当性のあるウェブページを調べて情報を収集しています。

これをインデックス作業といい、Googleのロボットであるクローラーが様々なページを巡回しているのです。

クローラーが快適に巡回できるようページの見つけやすさを意識したり、コンテンツ内容を分かりやすくしたりと整備することをクローラビリティといいます。

クローラーを意識してコンテンツを制作する際には、コンテンツの内容を検索エンジンに伝えることが必要となります。

タグを最適化することができる

タグとは、ウェブページをブラウザ上に表示するための書式のことを表します。

タグを適切に記述しておくと、検索エンジンにウェブページの内容を正確に伝えることができます。

タグにはいくつか種類があるため、今回はSEOと関係のあるものについて説明しましょう。

タグ	用途
titleタグ	検索結果に表示されるタイトルを記述するときに使用するもの。 検索エンジンのみにページの情報を伝えるためのタグで、前方にキーワードを配置するなどの工夫を行ないながら設定していく。
descriptionタグ	正式にはメタディスクリプションタグと呼ばれ、検索エンジンやブラウザにページの情報を伝える役割がある。 ウェブページの概要が検索結果のタイトルの下に表示されるようになっている。

コンテンツマーケティングとSEOを混同することにより生じるリスク

コンテンツマーケティングとSEOについて、違いや両者の関係性などについて見てきました。

一方、両者を混同することにより生じるリスクもあるため確認しておくことが必要です。

コンテンツ制作がコンバージョン目的から集客目的に変わってしまう

最初に挙げるリスクが、コンテンツ制作が集客目的になってしまう点です。

コンテンツの内容が集客目的の内容になってしまい、コンテンツマーケティングの本来の目的であるコンバージョン獲得につながらないといった事態が起きてしまいます。

集客のためだけでなく、最終的にユーザーが自社の商品・サービスを購入してくれるところまでを踏まえてコンテンツを制作していくことが大切です。

コンバージョンへ至るためのコンテンツや動線設計を作っていくことを意識して、内容を精査していくようにしましょう。

自然流入したユーザーへのアプローチしかできなくなる

ウェブサイトへのアクセスを増やすためには、検索エンジンからの自然流入を増やすことが欠かせません。

多くのユーザーがコンテンツを読みに訪れれば検索上位を維持することができ、SEO効果が期待できます。

しかし、コンテンツマーケティングとSEOを混同していると、自然流入からのユーザーしか集めることができず、他からの流入で訪れるユーザーに対してアプローチができない状態になるのです。

インターネット以外から情報を集める人も存在する点を踏まえ、コンテンツマーケティングにおいては検索エンジン以外からの流入も視野に入れるべきです。

コンテンツマーケティングを成功させるためのポイント８選

コンテンツマーケティングとSEOの違いや関係性について見てきたなかで、ここではコンテンツマーケティングを成功させるためのポイントについて解説します。

コンテンツマーケティングを始めようと検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

質の高いコンテンツを作成する

コンテンツマーケティングを成功させるためには、質の高いコンテンツを作成してユーザーに提供することが重要となります。

そのためには、ユーザーの意図を理解することから始めるべきです。

ユーザーがどのような悩みや疑問を抱えているのかを理解して、それに対する答えが書いてあるページを作っていきましょう。

さらにSEOの要素を含めるのであれば、コンテンツの中に検索キーワードと関連する言葉を盛り込みながらコンテンツを作っていきます。

ユーザーの疑問を解決する際に参考になるコンテンツということで、多くのユーザーが閲覧しに来てくれるでしょう。

コンテンツマーケティングでは、質の高いコンテンツを作成してユーザーの悩みを解決していくことでより順調に施策を続けていくことができます。

文章だけでなく、動画や画像、音声なども活用しながらユーザーの心に刺さるような有益なコンテンツを目指してみましょう。

ユーザーにコンテンツを認知してもらう

有益なコンテンツが仕上がったら、次にユーザーに認知されるようにしましょう。

ユーザーに認知されて初めて意味をなすため、メディアへの露出を行なって多くの人に知ってもらうことが大事です。

たとえば、ドメインサーバーを購入してサーバーに作成したコンテンツをアップロードするといった方法があります。

その後、サイト内のコンテンツを充実させたり内部リンクを設置するなどの方法を実践することでユーザーの認知度を高めることができます。

サイト内のコンテンツを充実させたり内部リンクを設置するとクローラビリティが高まることから、インターネットで検索されたときに発見されやすくもなります。

コンテンツマーケティングを成功させるためにはユーザーにコンテンツを認知してもらうことが重要となるため、以下のような方法を取り入れて多くの人に知ってもらいましょう。

• オウンドメディア(ブログや製品ページなど)
• ソーシャルメディア(Twitter、YouTubeなど)
• 広告メディア
• 掲載メディア

見込み顧客が持つ疑問や悩みをコンテンツで回答できる内容にする

見込み顧客が持っている疑問や悩みに対して、コンテンツで回答していくという方法も有効です。

SEO対策と似たような施策内容に思えますが、購入を促すことを目的としているのが特徴です。

検索エンジンからの集客を重視するというよりは、すでに商品・サービスが気になっている見込み顧客に対してアプローチしていく方法になります。

電子パンフレットなどを作って配布する

質の高いコンテンツをサイトで発信し続けていくなかで、自社について興味を持ってもらえたユーザーに対して電子パンフレットなどを作って配布することもおすすめです。

コンテンツに加えて電子パンフレットなどを用意することで、より製品・サービスについて検討してもらえる機会が増えます。

電子パンフレットをダウンロードしてもらう際に見込み客の情報を得ることもできるため、コンバージョン獲得にもつなげていくことができるでしょう。

動画や漫画を利用する

コンテンツマーケティングにおいては、文章や画像だけでなく動画や漫画を利用して情報を発信していくことができます。

ウェブ上に様々な情報が飛び交っているなか、よりスピーディーに視覚的にユーザーに有益なサイトであると判断してもらう必要があります。

有益でないと判断すると、ユーザーはすぐにサイトから離れていってしまうでしょう。

そのような対策に活用できるのが、動画や漫画です。

短い時間でユーザーを惹きつけて有益な情報を届けることができる手段であるため、コンテンツマーケティングで効果を出すために取り入れたい方法となっています。

コンテンツの分析・改善を続けていく

ユーザーにとって有益なコンテンツを提供することは、コンテンツマーケティングにおいて欠かせません。

そのためには、自社が提供しているコンテンツがユーザーにとって本当に役立っているのかどうかを分析する必要があります。

コンテンツの分析は目的に応じてツールを活用し、検索順位やユーザーの行動などを調べていくことでより良いコンテンツを作ることができるのです。

ツールを活用してコンテンツの分析・改善を図るためには、効果測定の環境を整えることが必要となります。

ツールの準備に加え、コンテンツ経由のコンバージョンを識別できるようにするなど、効果を測定するための環境を整えていきましょう。

ツールの結果で数値が低いところが見つかれば、その部分を改善していくことになります。

質の高いコンテンツを提供できる状態を維持するためにも、ツールを使ってコンテンツの分析や改善をまめに行ないましょう。

トレンドを常に意識する

ユーザーが求めているコンテンツに仕上げることが、コンテンツマーケティングにおいては重要です。

そのようななかでトレンドは日々変わっていき、検索エンジンもアップデートが行われているため、時代の動きに合わせて臨機応変に対応していくことが必要となるのです。

トレンドを常に意識しておくことで、よりユーザーが求めるコンテンツを提供し続けることができます。

ユーザーは、SNSやインターネットなどを利用して、いつでも最新の情報を得ることができます。

ユーザーが何を求めているのかという検索意図と合わせて、トレンドにも敏感になり、コンテンツの質を高めていけるようにしましょう。

【トレンド検索サイト】Googleトレンド

サイトに訪れたユーザーの行先を設計しておく

キーワードを調べて検索結果から自社のサイトにたどり着くユーザーの数は多いです。

初めてサイトに訪れるというユーザーもいるはずなので、そのようなユーザーと今後どのようにつながっていくかということをしっかり設計しておくことが必要です。

いきなり広告を見せるような方法ではなく、自然とユーザーに興味を持ってもらえるような流れで無料の資料を用意したり、SNSなどのプッシュ通知の許可などをもらうなどの施策を行なっていきます。

営業されると思うとユーザーは身構えてしまうため、まずは自社について興味を持ってもらうことから始めるのがポイントです。

サイトに訪れたユーザーが次にどのような行動をとるのかといった点も考慮しながら、初めて訪れた人も快適に過ごせるよう設計してみましょう。

コンテンツマーケティングとSEOを理解して自社の商品・サービスを多くのユーザーに認知してもらおう

コンテンツマーケティングは、自社の商品・サービスに関するコンテンツをウェブ上に公開して、ユーザーの購買意欲へとつなげていくマーケティング手法の一つです。

その際、SEOとの関連性も注目され、コンテンツマーケティングと絡めたコンテンツSEOという言葉も登場するようになりました。

コンテンツマーケティングを成功させるため、SEOとの違いや混同することにより生じるリスク、また効果的な施策を押さえて多くのユーザーに自社について認知してもらえるようにしましょう。