みなさんは、コンバージョンという言葉を聞いたことがありますか?
ウェブマーケティングを行なう際に耳にすることが多い言葉で、ユーザーに商品やサービスを利用・購入してもらう際に重要な要素です。
今回はコンバージョンとはどのような意味を指すのか、またコンバージョンの種類や目的、コンバージョンを多く獲得するための方法などについて詳しく解説します。
コンバージョンの仕組みを理解して、自社の発展を目指しましょう。
Contents
コンバージョンとは?
ウェブマーケティングにおいて、コンバージョンは重要な役割を持っています。
コンバージョンとは何を意味するのか、またその種類について詳しく見ていきましょう。
コンバージョンの意味について
コンバージョンとは英語で表記すると「Conversion」になり、略して「CV」と呼ばれることもあります。
直訳すると変換や変化といった意味を表しており、ウェブマーケティングではサイトでの商品の申し込みや問い合わせにより獲得できる成果のことを示しています。
サイトで販売しているコスメをユーザーが注文したとき、販売している側にとって商品の購入がコンバージョンになるという仕組みです。
変換や変化といった意味を示すコンバージョンですが、ウェブマーケティングにおいてはサイトに訪れたユーザーにより商品やサービスが購入されたという行動を示していると考えるとわかりやすいでしょう。
コンバージョンの種類
ウェブ上でユーザーに商品やサービスを購入されること、つまり成果をコンバージョンと言い表します。
コンバージョンにはいくつか種類があり、それぞれの特徴を知ることでウェブマーケティングに役立てることができます。
コンバージョンにはどのような種類があるのか、以下にて詳しく見ていきましょう。
直接コンバージョンと間接コンバージョン
最初に挙げるのが、直接コンバージョンと間接コンバージョンです。
直接コンバージョン
直接コンバージョンとは、サイトに訪れたユーザーがそのまま商品やサービスを購入するという流れです。
サイトから離脱することなく、そのまま購入に至った場合、直接的な成果であることから直接コンバージョンとなります。
間接コンバージョン
間接コンバージョンは、サイトに訪れたユーザーがすぐには購入せず、数日後に再度サイトに訪れて商品を購入したという流れのことを指します。
ユーザーがいったんサイトを離れている期間があるため、間接コンバージョンという言い方がされているのです。
総コンバージョンとユニークコンバージョン
続いては、総コンバージョンとユニークコンバージョンについて解説します。
総コンバージョン
総コンバージョンとは、ユーザーがサイトで会員登録をした、それと同時に商品を購入したといった2つの行動をとったとき、この2つを合わせたものが成果となり総コンバージョンとなるのです。
コンバージョンされた「回数」のことを総コンバージョンとしています。
ユニークコンバージョン
ユニークコンバージョンとは唯一コンバージョンした「人数」のことを示しており、会員登録と商品購入を同時に行なった一人のことを指しているのです。
クリックスルーコンバージョンとビュースルーコンバージョン
クリックスルーコンバージョン
クリックスルーコンバージョンは、広告が表示されてその場でクリックしてサイトに訪れたユーザーがそのまま商品を購入した場合の成果のことを指します。
ビュースルーコンバージョン
ビュースルーコンバージョンは、広告を見かけたもののその時はクリックせず、後日クリックしたり自然検索などで別の方法でサイトにたどり着いたユーザーが商品を購入するケースのことを表しています。
過去に広告を閲覧して経由したという成果があり、この状態をビュースルーコンバージョンと呼ぶのです。
マクロコンバージョンとマイクロコンバージョン
最後に紹介するのが、マクロコンバージョンとマイクロコンバージョンです。
マクロコンバージョン
ECサイトにおいては、サイトに訪問したユーザーが商品を購入してくれるかどうかが成果へと直結します。
言い換えると、ECサイトにとっての重要目標は商品の購入です。
商品の購入が成果であり、この成果のことをマクロコンバージョンといいます。
マイクロコンバージョン
マイクロコンバージョンは、商品を購入する前段階でユーザーがメルマガ登録などを行なった際、サイトにとっての中間目標に到達しているということになります。
その後商品を購入してもらうための重要目標に到達する過程の中での成果が、マイクロコンバージョンです。
コンバージョンは業種や目的によって変化する
コンバージョンは、自社のマーケティング目的によって変化するものです。
マーケティングにおいてコンバージョンに設定されることの多い内容について、いくつか挙げていきます。
商品の購入
ECサイトの場合のコンバージョンは、商品の購入です。
ユーザーに商品を購入してもらって初めて成果が出るという考え方です。
会員制のウェブサービスにおいては、会員登録がコンバージョンとして設定されることがあります。
問い合わせや資料請求
BtoBビジネスのコンバージョンとして設定されることが多いのが、問い合わせや資料請求です。
顧客となりうる企業の電話番号やメールアドレスなどを取得することが、コンバージョンとなります。
今後の営業活動にも大きく影響してくるため、連絡先の確保がコンバージョンとして設定されることが多いのです。
予約
ユーザーにサービスを利用してもらうための予約が、コンバージョンとして設定されているケースがあります。
ホテルやエステの予約など、ウェブ上で手続きをしてもらうことでユーザーの次の行動が期待できるようになります。
コンバージョンが重要視される理由
コンバージョンの言葉の意味や種類、目的によって変化することなどについて解説してきましたが、ここではコンバージョンが重要視される理由について解説していきましょう。
効果計測の際の大事な要素になる
ウェブマーケティングにおいてコンバージョンが重要視される理由は、成果を視覚化できるという点にあります。
コンバージョン計測を行なうことで、サイトの運営方法や施策が適切であるか、成果につながっているかを自社内で共有・確認することができます。
コンバージョン率を見るとサイトの現状がわかり、今後の改善策を検討して実践していくことができるのです。
効果計測により的確な判断ができるようになる
コンバージョンにより正しく効果計測ができるようになることで、より的確な判断が可能となります。
実施しているマーケティング施策に関する問題点や改善点がわかり、サイトの発展や集客を目指すことができるようになるのです。
なかでもコンバージョン率(CVR)と費用対効果(CPA)の2つに注目することで、正しく状況を判断してマーケティング施策に活かしていくことができます。
コンバージョン率と費用対効果について、それぞれの特徴を確認しておきましょう。
コンバージョン率
反応率やCVRと呼ばれることもあり、実施している施策がコンバージョンにつながっているかを調べるための指標です。
クリック数とコンバージョン数で計算されることが一般的です。
費用対効果
コンバージョン1件獲得するにあたって費用がいくらかかったのかを示すのが費用対効果です。
施策にかけた費用をコンバージョン数で割ることで、簡単に計算することができます。
コンバージョンを多く獲得するための方法
コンバージョンを多く獲得できると、顧客が増えてサイトの注目度が高まり、訪れるユーザーの数も更に増えていきます。
では、コンバージョンを多く獲得するためには、どのようなことを実践すれば良いのでしょうか?
集客経路を確認する
コンバージョンを獲得していくためには、最初にユーザーがサイトに訪れる集客手段について考えてみましょう。
Googleアナリティクスを利用することで集客手段を調べることができ、以下の項目をもとにコンバージョンについて検討することができます。
- 自然検索
- ダイレクト
- 広告
- メール
- SNS
- リファラー(サイトに訪問したユーザーが一つ前に閲覧したWebページ)
上記のどこから集客を狙うとコンバージョンにつながるのかは、サイトによって異なります。
どの集客手段を用いれば自サイトのコンバージョン獲得を狙えるのか、Googleアナリティクスを使って調べることで次にすべき施策が見えるようになります。
たとえば、広告からコンバージョンを最も多く獲得しているのであれば、広告費を追加することでさらにコンバージョンが伸びると予測できるでしょう。
効果の高いランディングページを見つける
自社でランディングページを持っている場合は、ランディングページごとのコンバージョンを調べていきます。
Googleアナリティクスの左側にある「行動」のところから、サイトコンテンツ、ランディングページと進んでいくと調べることが可能です。
ランディングページからの流入で発生したコンバージョンの数をチェックでき、サイトの現状について把握することができます。
ランディングページから主にコンバージョンが発生しているように思われますが、実際にはページを遷移したうえでコンバージョンした可能性もあるため、直接コンバージョンか間接コンバージョンなのか、までを調べることは難しいです。
どのページをランディングページとするかによってもコンバージョンの数は変わってくるので、慎重に選定していく必要があります。
CVキーワードをチェックする
コンバージョンを多く獲得していくためには、コンバージョンしている流入キーワードについて調べることが必要です。
ユーザーがどのようなキーワードでサイトに訪れているのかを調べることで、効率よくコンバージョンの数を増やしていくことができます。
コンバージョン数が多いランディングページを参考にすると、コンバージョンしやすいキーワードが見えてくるでしょう。
GoogleサーチコンソールでCVキーワードを調べる
Googleサーチコンソールを使ってランディングページから流入しているキーワードを調べ、重複コンテンツに注意しながら記事を量産していきます。
さらに、内部導線を意識しながらユーザーをメインとなるページへ集めることでコンバージョンの獲得につながっていきます。
Googleサーチコンソールの「検索パフォーマンス」からページタブを開き、該当するページをクリックしてみてください。
該当ページの流入キーワードがわかり、コンバージョンしやすいキーワードの検索順位をチェックすることで、順位を上げるために必要なコンテンツの改善、内部リンクの強化などすべき対策が見えてきます。
ユーザーにとって見やすいサイト設計を行なう
サイトを見やすく、ユーザーにとって利用しやすい状態に整えることがコンバージョンの獲得につながります。
無駄なリンクやボタンが数多く設置されているとなると、ユーザーにとってどこをクリックして次の段階に進めば良いか混乱してしまうでしょう。
その結果、商品やサービスの購入に至らず、コンバージョンを獲得しづらくなってしまいます。
ヘッダーやフッタなどを見やすい場所に設置し、コンバージョン獲得への導線を整えてみましょう。
不要な情報を整理してシンプルでわかりやすいサイト設計を心がけることで、コンバージョン獲得が期待できるようになります。
【合わせて読みたい記事】
CTAの改善を図る
CTA(Call To Action)は、リンクやボタンなどコンバージョン獲得に至る前の経路にあるもの全般を指します。
リンクやボタンをわかりやすくすることで、ユーザーのクリック率が上がり、結果的にコンバージョン獲得にもつながっていくという流れです。
ユーザーにとって見やすく利用しやすいサイトを意識して、CTAの改善を図ってみましょう。
入力フォームの最適化を行なう
コンバージョン獲得では、商品やサービスを購入されるまでの流れを想定してサイトの設計を行なっていく必要があります。
商品購入や資料ダウンロードをコンバージョンに設定している場合、ユーザーの個人情報を入力してもらうフォームも同時に用意しているケースが多いです。
入力フォームが見づらく使い勝手の悪いものだと、ユーザーは購買意欲を失い途中でサイトを離脱してしまう恐れがあります。
エラー表示が頻繁に起きたりすると、入力フォームに再度入力していく気力を失ってしまうでしょう。
多くのコンバージョンを獲得していくためには、入力フォームの使いやすさが重要なポイントとなるのです。
エラー表示に注意する、必須項目をわかりやすいものにするなどの工夫を行ない、ユーザーがストレスを感じずに済むように最適化を図りましょう。
コンバージョンの知識を得て多くのユーザーに選ばれるサイトづくりを実践しよう
コンバージョンについて理解することで、自サイトの商品やサービスをより多くのユーザーに認知・購入してもらうことができます。
コンバージョン達成には種類や目的が様々であることを把握し、サイトの目標を掲げた上でコンバージョン獲得に向けてできる施策を始めていきましょう。
ユーザーにとっての見やすさや利用のしやすさを第一に、コンバージョン獲得を目指してサイト発展のための施策を実践してみてください。
コンバージョンについて正しい知識を得て施策を行なうことで、より効率よく集客が狙えるようにもなります。