「除外キーワードって何?」
「除外キーワードの設定方法について知りたい」
「効率よく広告運用を行ないたい」
自社の商品やサービスをアピールできる手段の一つであるGoogle広告は、ユーザーがインターネットを利用しているときにどのように表示されるか、また広告出稿にかかる費用の面も考慮しながら運用していかなければなりません。
そのようなとき、効率よく広告運用するための必須機能が除外キーワードです。
ここでは、除外キーワードとは何なのか、どのように設定していけば良いのかなどについて詳しく解説します。
除外キーワードについての知識を得て、広告出稿の際に役立ててみてください。
Contents
除外キーワードとは?
除外キーワードとは、あらかじめ指定しておいた語句を含む検索に対して広告が配信されないようにするための機能です。
除外キーワードとして特定の語句を登録しておくことで、その語句で検索したユーザーには広告が表示されない仕様になります。
Googleでは除外キーワード、Yahoo!では対象外キーワードと呼び、語句によって広告を配信するかどうかを設定することができるのです。
除外キーワードの必要性について
除外キーワードを登録しておくと、意図しない検索語句へ広告を配信するのを制限することができます。
その他にも除外キーワードを設定しておく必要性があるため、以下で確認しておきましょう。
ターゲットを絞り込めるので広告費用の出費を抑えることができる
広告に表示されている商品やサービスに関連のないユーザーからのクリックを防ぐことができるので、無駄な広告予算を使わずに済みます。
除外キーワードで特定の語句を広告の配信対象から外すことで、ターゲットを絞り込むこともでき、広告費用の出費を抑えられます。
その結果、必要なユーザーに対して広告が表示されるようになり、広告の費用対効果を高めることができるのです。
誤クリックを防ぐことができる
競合名を除外キーワードに登録しておくことで誤クリックを未然に防ぐことができます。
競合名で検索したユーザーに広告を配信してしまうと、ユーザーが誤って競合サイトをクリックする恐れがあるためです。
競合名で検索をしたユーザーが他社の広告を見ると、混乱することも懸念されます。
ユーザーの誤クリックの可能性も考えると、除外キーワードの設定は必要といえるでしょう。
除外キーワードに登録すべき検索語句について
除外キーワードに登録すべき検索語句には、以下の5つが挙げられます。
除外キーワードの必要性を確認した上で、どのような検索語句を除外キーワードに登録すべきか把握しておきましょう。
広告と関連性のない検索語句
自社の商品・サービスと関連性のない検索語句については、除外キーワードに登録しましょう。
関連性の低い検索語句に広告を出稿すると、興味のないユーザーに広告を見せることになり、不要な広告費が発生することになります。
パフォーマンスが悪い検索語句
広告とは関連性があっても、検索語句に適したランディングページがないためコンバージョン率が低いなどのように、パフォーマンスが悪い状態のときは除外キーワードに登録しておきましょう。
特に、検索数の多いビッグワードについては、ユーザーの検索意図が明確になっていないことから効果につながらないクリックが発生します。
このようなケースにおいては、除外キーワードとして検討してみましょう。
他社から除外申請があった検索語句
競合他社から除外の申請があった場合は、指定されたキーワードを除外するようにしましょう。
Google広告のポリシーにおいては、他社の商標をキーワードに設定することは違反に当たらないとしています。
しかし、除外してほしいという連絡が来た際は、速やかに対応しましょう。
除外キーワードの選定方法
除外キーワードを設定しておくと、広告にかかる予算を調整でき、ユーザーにもストレスを与えることなくサイトを閲覧してもらうことができます。
ここでは除外キーワードの選定方法についてご紹介するので、自社に合ったものを選ぶようにしましょう。
広告が表示された検索語句を確認する
最初に、広告表示された検索語句を洗い出しましょう。
検索語句の確認方法は、以下を参考にしてください。
今回は、Google広告の場合の調べ方について記載しています。
- Google広告の管理画面からキーワードを選ぶ
- キーワードから検索語句タブを開いて「検索語句」を選択する
検索語句はダウンロードが可能なので、手元に置いて除外キーワードの設定の際に役立てることもできます。
関連性のない検索語句を除外する
自社が提供する商品・サービスに関連性がない検索語句を外していきます。
明らかに関係のない語句を除外していくと、より自社に合ったキーワードでユーザーに広告を配信することができます。
無駄な費用が発生している検索語句があれば除外する
広告表示された検索語句のリストを開き、費用が高い順に検索語句を並び替えてみましょう。
並び替えることで、コンバージョンと費用の関係性を確認することができます。
コンバージョンに至っていない検索語句は、除外キーワードにしましょう。
またコンバージョン数が少ないのに多くの費用が発生している検索語句についても、除外キーワードの候補にしておくと良いです。
ここまでの作業を行ない除外キーワードの選定が完了したら、次にご紹介する除外キーワードの設定方法に進みましょう。
除外キーワードの正しい設定方法
除外キーワードを無事に選定できたら、いよいよ設定に移りましょう。
以下の設定方法を確認して、一つずつ進めていきます。
除外キーワードのマッチタイプを確認する
最初に、除外キーワードのマッチタイプを確認することから始めます。
マッチタイプの種類によって除外の範囲が大きく異なるので、以下に挙げる3つのマッチタイプを理解して除外キーワードの設定を進めてください。
完全一致
完全一致とは、登録している除外キーワードとユーザーが検索する語句が完全に一致したときに広告を配信しなくなるというものです。
このとき、あるキーワードのみを除外すると、そのキーワードしか除外の対象にならないので注意しましょう。
たとえば、「自転車」を完全一致で除外キーワード登録した場合、広告が表示されなくなるのはユーザーが「自転車」と検索したときのみです。
「自転車 電動」「自転車 子ども」など別のキーワードも含めて検索したユーザーには、広告が表示されてしまいます。
完全一致に関する注意点を押さえながら、除外キーワードの設定をしてみましょう。
フレーズ一致
フレーズ一致では、登録した除外キーワードと同じ語順でユーザーが検索をしたときに広告を表示しない、という仕組みになっています。
このとき気を付けたいのが、ユーザーが検索した語句が登録した除外キーワードと同じ語順であれば、別の語句が含まれていても広告は表示されないという点です。
一方、登録した除外キーワードとユーザーが検索したキーワードの語順が違っていたり、除外キーワードの一部しか含まれていないときは、広告は表示されます。
フレーズ一致で除外キーワードを設定する際は、語順に気を付けて行ないましょう。
部分一致
部分一致の除外キーワードでは、そのキーワードに含まれるすべての語句が検索された場合に広告が表示されなくなります。
このとき、キーワードの語順は関係ありません。
部分一致の除外キーワードを設定する際、2語以上登録するときに注意が必要です。
ユーザーが検索したのが、2語のうち1語だけであれば広告は表示されてしまいます。
除外キーワードリストを活用する
除外キーワードの管理においては、リストを使うことをお勧めします。
Google広告とYahoo!広告それぞれにおいて、除外キーワードリストを作ればキャンペーンへ適用することができるのです。
キャンペーンごとに適用しているリストを目で見て確認できるので、ここから除外キーワードを追加することも簡単にできます。
新しくキャンペーンを作った際にもこの適用を忘れずにしておけば除外キーワードの対象になるので設定しておきましょう。
Google広告の場合は、以下の手順でリストを作成することができます。
- Google広告の管理画面にアクセスし、「ツールと設定」から「除外キーワードリスト」をクリックする
- 「+」をクリックして、除外したいキーワードを入力する(完全一致やフレーズ一致などのマッチタイプに合わせて入力すること)
- 除外したいキーワードの入力が済んだら、「保存」を押すと登録完了となる
キャンペーンを適用させるときは、もう一度最初に戻り「ツールと設定」から「除外キーワードリスト」をクリックしてください。
次に「キャンペーン適用」をクリックして適用させたいキャンペーンを選び、「完了」を押すと終了です。
Google広告の除外キーワードの設定方法
除外キーワードのマッチタイプやリスト活用について押さえたところで、ここではGoogle広告における除外キーワードの設定方法について手順を解説します。
Google広告は、広告がクリックされた時点で課金が発生するクリック課金制です。
どのようなキーワードが実際にクリックされているかを調べ不要なキーワードを除外しておくと、余計な広告費用が発生するのを抑えられます。
以下の手順を参考に、Google広告の除外キーワードを設定していきましょう。
- Google広告の管理画面に入り、除外キーワードに設定したいキャンペーンと広告グループを選択する
- 画面左のメニューバーの中にあるキーワードから検索語句をクリック
- 右上から期間を選ぶ
- 「クリック数」を降順に設定する
- 除外登録するキーワードにチェックを入れて、「除外キーワードとして追加」を選択する
- 除外キーワードの追加先を「広告グループ」「キャンペーン」「除外キーワードリスト」から選ぶ
- 除外キーワードのマッチタイプを入力する
- 「保存」をクリックしたら完了
Yahoo!広告の対象外キーワードの設定方法
続いて、Yahoo!広告での対象外キーワードの設定方法についても手順を見ていきます。
Google広告を設定する流れと大きな違いはありません。
- 管理画面の右上ツールをクリックして「対象外キーワードリスト」をクリックする
- 「対象外キーワードリスト追加」をクリックする
- リスト名を入力し、除外設定したいキーワードを入力したら保存する(入力するときはタブかカンマで区切る必要がある)
- リストをクリックしてチェックを入れキャンペーン設定をクリックする
- 設定するキャンペーンを選んで適用すれば完了
- 除外キーワードのリストが作成できたら、キーワードの中にある「対象外キーワード」を選び、対象外キーワード作成をクリックする
- キャンペーンか広告グループどちらに設定するか選ぶ
- 作成画面に進み、登録したいキーワードを入力していく
- キーワードの入力後、作成を押すと完了
除外キーワードを設定する際の注意点
除外キーワードの機能を利用すると、広告を無駄なく配信でき、自社の情報を希望しているユーザーに自社の存在をアピールすることができます。
しかし、除外キーワードを設定する際にはいくつかの注意点もあります。
注意点に気を付けながら、除外キーワードを設定しましょう。
長すぎるフレーズは除外されないことがある
除外キーワードのフレーズが17語以上と長くなると除外されないので、気を付けましょう。
Google広告では最大16語、Yahoo!広告では最大10語までしか除外キーワードとして認められません。
Google広告で17語以上、Yahoo!広告で11語以上の除外キーワードを設定すると、広告が配信されてしまうことになります。
フレーズの数に気を付けて、それぞれの広告において慎重に除外キーワードの設定を行ないましょう。
表記ゆれはカバーできない
除外キーワードは、表記ゆれをカバーできないという点も理解しておきましょう。
たとえば、除外キーワードに「安い アウター」と設定した場合、「やすい アウター」と検索したユーザーに対しては広告が表示され続けます。
「やすい アウター」も除外しないと、広告の配信を止めることはできません。
細かい部分になりますが、表記ゆれを起こさないよう気を付けたいです。
ただし、英語の大文字と小文字については同じキーワードとして除外されます。
除外キーワードの表記ゆれについては、日本語で設定するときに気を付けるようにしてください。
除外登録できない文字がある
除外キーワードには、登録できない文字があるので押さえておきましょう。
以下の文字について、除外キーワードでは登録できません。
- 記号
- 絵文字
- 検索演算子
- サイト演算子
ちなみに、除外キーワードで使用できる記号は、「&」「アクセント記号」「アスタリスク」の3つです。
除外キーワードとして登録できない文字を理解し、設定を行なうようにしましょう。
除外キーワードの途中にスペースを入れないといけない場合がある
Google広告・Yahoo!広告のどちらも、検索語句の集計のために言語を最小単位に分けるという仕組みを使っています。
このような背景から、検索語句の不自然な箇所にスペースが入っていることがあるのです。
このような検索語句を除外キーワードとして設定する場合は、スペースも含めて除外するようにしましょう。
除外したいキーワードにスペースが含まれているときは、スペースもきちんと除外するということを覚えておいてください。
除外キーワードはディスプレイ広告や動画広告でも設定できる
Google広告については、ディスプレイ広告や動画広告でも除外キーワードを設定することができます。
除外キーワードを設定しておくと、一致するサイトや動画で広告が掲載されないようになります。
特定のトピックに配信したくないという場合は、ディスプレイ広告や動画広告でも除外キーワードを設定してみましょう。
【合わせて読みたい記事】
効率よく広告を出稿するなら除外キーワードに注目しよう!
特定の検索語句に対して広告を表示させることは、関心のあるユーザーにとっては大きな意味を持ちます。
一方、関心のないユーザーに配信してしまうと広告費用ばかりがかさむことになります。
そんなときは除外キーワードを設定して、無駄のない広告配信を目指していきましょう。
除外キーワードの選び方から慎重に取り組み、自社の商品・サービスを効率よくアピールしていけるようにしてみてください。