サイト内のコンテンツにおいてSEO対策を行なう際に、あらかじめ必要となるのがペルソナです。
ペルソナを正しく設定することで、ユーザーの悩みが解決される記事を配信していくことができます。
さっそく、ペルソナとは何なのか、その目的やメリットを理解したうえでマーケティングに効果的な設定方法までをご紹介しましょう。
これからサイトを立ち上げて記事の量産を行なっていく場合は、ぜひペルソナに注目してみてください。
Contents
ペルソナとは?設定する目的や必要性、メリットについて
SEO効果を狙ってコンテンツを作成するときによく耳にするペルソナ、どのような意味を指すのでしょうか?
ペルソナの意味から目的、必要性、メリットまでを順に見ていきましょう。
ペルソナについて
ペルソナとは、ターゲットとなる顧客の特徴を細かく設定したものです。
言い換えれば理想の顧客像ともなり、より詳しく設定しておくことで今後どのようなコンテンツを配信していけば良いかという方向性が見えてきます。
自社の商品やサービスを誰に届ければ良いのかを細かく設定するのがペルソナであり、コンテンツの内容やサイトの成長にも大きく影響してくるのです。
ペルソナは、様々な要素から構成されます。
たとえば、以下のような項目を細かく設定することが多いです。
- 名前
- 年齢
- 性別
- 学歴
- 職業
- 趣味
- 好きな食べ物
- 好きなファッション
- 友達関係
- コンプレックスなど
この他にも設定しておくと良い項目はたくさんあり、より細かく慎重に決めておくことでコンテンツを作成しやすくなります。
ペルソナとターゲットの違いについて
ペルソナに似たような言葉で「ターゲット」があります。
ペルソナとターゲットにはどのような違いがあるのでしょうか?
どちらも類似している言葉ですが、情報の具体性という点において違いがあります。
もう少し詳しく、ペルソナとターゲットの違いについて見てみましょう。
ターゲット | 抽象的で、20代半ば~30代半ばの女性などといった表し方 |
---|---|
ペルソナ | ターゲットより具体的で、25歳の女性会社員、東京都港区在住、独身・・・などと細かな情報が加わっている |
ペルソナを設定する際に必要となるのがターゲットの情報であり、ターゲットをより細かく分析したものがペルソナです。
よって、ペルソナとターゲットはマーケティングにおいてどちらも大切な要素となっています。
ペルソナの必要性
マーケティングにおいてペルソナが注目されている理由には、ライフスタイルの多様化が挙げられます。
従来のマーケティングでは年齢層などを大まかに設定していましたが、ライフスタイルの多様化によってサイトの方向性をより詳細化する必要が出てきたのです。
一人ひとりのライフスタイルが異なるなかで、様々なユーザーのニーズを満たそうとすると、結局どのユーザーにも刺さらない、という事態が起きてしまいます。
そこで、重要なのがペルソナの設定です。
特定のターゲットを設定して社内で共有し、企画を考えていくことで、より自社のサービスを求めているターゲットに情報を届けることができるのです。
ペルソナを設定するメリット
ペルソナは、ユーザーのライフスタイルが多様化した背景から、より細かく設定をしてマーケティングに活用する必要性が出てきました。
では、ペルソナを設定することにはどのようなメリットがあるのでしょうか?
顧客目線の獲得
ペルソナを細かく設定してターゲットとなるユーザーを絞るとサイトの方向性やコンテンツの内容をイメージしやすくなり、顧客目線に立ったサイトづくりができるようになります。
ペルソナで年齢や性別、性格などを細かく考えていくと、そこからペルソナが生活する上でどのような悩み持つか、何に不満を持っているかなどがシミュレーションから見えてきます。
そこからどういったアプローチを掛けるとより効果的か、などの立案・検証をすることができるのです。
顧客を満足させるためには、ユーザー目線に立ってコンテンツの内容を考えていくことが重要です。
コンテンツの企画を立てやすくなる
ウェブマーケティングにおいては、ユーザーの行動や悩みに合わせてサイトづくりを心がけることが必要です。
そこで具体的にペルソナを設定しておくことで、ターゲットとなるユーザーの関心が明確になり、状況に応じて訴求していくことができます。
ここから、サイト内のコンテンツを企画するときにもターゲットが求めている内容を立案でき、多くのユーザーに刺さる内容を提供することができるのです。
社内でイメージの共有が可能
マーケティングを行なう際、社内でターゲットとなる像に関して共通の認識を持っておくことが大切です。
ペルソナを設定することで、同じ人物像を思い浮かべながら企画の立案やコンテンツの作成ができます。
たとえば「30代女性 独身」といったキーワードの場合、想像するターゲット像は人それぞれでしょう。
認識がずれたままコンテンツ作成に取り掛かることで、最終的な仕上がりに食い違いが生じてしまいます。
役割を分担してコンテンツを作っても、ターゲットが明らかになっていることで全員が共通認識の下で作業することができ、ブレなくユーザーが求める内容に仕上げることが可能です。
新規コンテンツを検討する、既存コンテンツの確認を行うときなどにペルソナが設定されていれば、ペルソナに沿っているかどうかのチェックを誰でもすることができます。
担当全員がペルソナに注意しながらコンテンツを作成していけるという点から、コンテンツ全体に統一性が生まれるのがポイントです。
採用活動にも利用できる
ペルソナを設定しておくと、自社の社員を採用する際にも役立てることができます。
より自社に合った人物を採用するために、ペルソナを設定する会社も増えています。
会社に入社したものの、仕事や職場が自身に合っていないと判断をして離職する人が増えています。
そのようなトラブルに見舞われることなく自社に合った人物の採用ができるよう、ペルソナの設定を重要視する企業が増えています。
ペルソナ作りで確認しておきたいポイント
ペルソナ作りを始める際には、いくつか確認しておきたい点があります。
自社のサービスを購入・利用してもらうために、できる限りリアルな人間像に近づけた内容で設定することが大事です。
リアルな人間像に近づけた内容で細かくペルソナを設定するため、以下の要素に注目してみましょう。
定量的要素
数字や職業などの属性に関する情報です。次のような要素に関して、自社の顧客情報やアンケートなどから設定していきます。
- 名前
- 年齢
- 性別
- 居住地
- 職業
- 年収
- 家族構成など
定性的要素
定量的要素とは異なり、属性に該当しないことに関する情報を指します。既存の顧客情報から集計するには限界があるため、新たにアンケートなどを実施してリサーチする必要があります。
たとえば、以下のような内容が定性的要素となります。
- 趣味
- 好きな食べ物
- 性格
- コンプレックスや悩み
- 休日の過ごし方
- 恋人や配偶者の有無など
できるだけ細かくペルソナを設定するため、定量的要素と定性的要素の違いを理解し、情報を収集してみましょう。
効果的なペルソナの作り方
マーケティングにおけるペルソナの重要性やメリットなどが理解できたところで、実際の設定方法について解説していきます。
効果的に設定をして、質の高いコンテンツを配信していけるようにしましょう。
情報の収集
最初に行ないたいのが、情報収集です。
ペルソナを作るうえで最も重要となる部分なので、慎重にリサーチを重ねていきましょう。情報の収集は、次のような方法で行なうと良いです。
データの収集
既存顧客の情報からデータを抽出しグループ分けしていきます。
データを集めることで、年齢や性別、購入しているサービスなどについて知ることが可能です。
顧客へインタビューをする
データの収集にてグループ分けしたなかから、顧客の代表を選びインタビューをします。
インタビューが難しい場合は、アンケートを行うことも有効です。
必要最低限の人数に抑えてインタビューを行ない、効率よく情報を集めてみましょう。
セールスパーソンに話を聞く
インタビューやアンケートを行うのが難しい、そのようなときは直接顧客とやりとりをしているセールスパーソンに話を聞いてみるのも良いでしょう。
違った角度から情報を集めることで、新たな顧客のニーズなどが見えてくる可能性もあります。
データの分析
自社サイトに訪れているユーザーの情報を分析することで、ペルソナの詳細を詰めていくことができます。
年齢や性別、居住地、どのようなサイトに興味を持っているかなどをリサーチすることができるでしょう。
ペルソナを設定するための質問を考える
ペルソナは、顧客へのインタビューやセールスパーソンに尋ねていくなかで詳細を決定していきます。
そのなかで重要となるのが、どのような内容を質問すれば良いのか、じっくりと考えてみましょう。
質問する事項は、リスト化しておくと見やすく整理しやすいです。
質問項目 | 備考 |
---|---|
プロフィールに関する質問 | 名前、年齢、性別、居住地、学歴、収入、家族構成など |
仕事に関する質問 | 業界、役職、仕事の内容、必要なスキル、一日のスケジュールなど |
目標に関する質問 | 目標、現状抱えている悩みや課題など |
情報を収集する際の手段に関する質問 | ウェブサイト、ブログ、SNS、雑誌、テレビ、イベント、PCやスマホの種類、利用する時間など |
サービス購買に至るまでの手段について | オンライン、店頭、購買に至るまでの流れや期間など |
ペルソナを作成する
情報の収集が一通り完了したところで、実際にペルソナを作っていきましょう。
以下の流れで、ペルソナを作ってみてください。
アウトラインを作る
集めた情報をもとに、ペルソナのアウトラインを作成します。
調査したユーザーの中に共通する特徴を挙げていき、重なる項目をチェックします。
具体的にペルソナを作っていく
骨組みが完成したところで、より具体的にペルソナを設定していきます。
背景やストーリーを考えながら、ペルソナを設定してみましょう。
細かい設定を追加していくことで、よりターゲット像が明確になります。
ペルソナを検証する
ペルソナが完成したあとは、検証も必ず行ないましょう。
ペルソナの検証は、セールスパーソンに見てもらうことで、より顧客に合っているかの確認が可能です。
また、アンケートを実施して、設定したペルソナに該当する人がどれぐらいいるかを調べてみる方法もあります。
設定したペルソナと違いがある場合は、修正をして調整しましょう。
サイトの運用や見直し
ペルソナが無事完成したあとは、実際にサイトを運用していきます。
設定したペルソナを軸にしてコンテンツを作成・投稿してみましょう。
同時に、顧客の思いは常に変化しているという点を意識し続けることが大切です。
ペルソナと顧客の内容に違いが出ることも多いにあるため、状況によってはペルソナの見直しを行うことが必要です。
ペルソナを設定する際の注意点
ペルソナを正しく設定すると、マーケティングにおいても嬉しい効果が期待できます。
その一方で、ペルソナ設定に関する注意点もあるため確認しておきましょう。
データを元に作成すること
ペルソナを作るときは、データを元に細かい設定を考えることが大切です。
自分の理想を元にペルソナを作ってしまいがちなので、データの情報を押さえたうえで詳細を設定するようにしましょう。
より具体的な内容に仕上げること
より具体的な内容でペルソナを設定すると、マーケティングに効果的なコンテンツを作成することが可能です。
本当にその人物が実在しているかのように、具体性を持たせることが重要です。
たとえば、「本が好き」とするならば、「推理物やファンタジーものが好き、毎月5冊は文庫本を買って読んでいる、お気に入りの書店がある」など、細かい設定も考えておきます。
一度作って終わりではなく修正を重ねることが大切
ペルソナは一度設定して終わりではなく、修正を重ねる必要性が出てくる点も理解しておきましょう。
時世や市場の変化により、顧客のライフスタイルも変わっていくからです。
ペルソナと実際の顧客とに大きな差が出ないよう意識し、マーケティングに活用していきましょう。
マーケティングに効果的なペルソナを設定して、自社の認知度を高めよう
マーケティングにおいて、ペルソナの設定はとても重要な役割を持っています。
ペルソナを正しく設定すると、自社のサービスを求めている人に向けてダイレクトにコンテンツを届けていくことが可能です。
また、自社で人物を採用する際にも、お互い食い違うことなく理解し合うことができます。
手順に沿って自社に合うペルソナを設定して、コンテンツの配信にも活用していきましょう。