「ターゲティング広告って何?仕組みや種類について詳しく知りたい」
「ターゲティング広告のメリットやデメリットとは?」
「ターゲティング広告を運用していくにはどのような方法があるの?」
ここでは、上記のような疑問を抱えている人に、ターゲティング広告について詳しく解説します。
ターゲティング広告の概要・仕組み・種類からメリットとデメリット、実際に運用していくための方法までを記載するので、ターゲティング広告の運用を検討している際は参考にしてください。
Contents
ターゲティング広告について
ウェブマーケティングの集客においては広告を活用することでユーザーを惹きつける方法がありますが、その一つに含まれる広告手法がターゲティング広告です。
ここではターゲティング広告の概要から基本的な仕組みまでを解説します。
ターゲティング広告とは
ターゲティング広告とは、特定の条件や属性からユーザーを絞り込んで効果的な広告メッセージを届ける広告手法です。
ユーザーがどのようなことに関心を持っているかに加え、行動パターンにも注目しながら一人ひとりにぴったりな広告を届けることができます。
ターゲティング広告では、ユーザーの年齢や性別などの属性情報や、サイトの閲覧履歴などから広告を配信する対象を絞り込めることにより、ユーザーに合う内容に広告を調整できるところが強みです。
たとえば、ダイエットに関心のある30代女性に絞って自社が販売するダイエット器具に関する広告を配信するといった形です。
ユーザーがそのときに求めているものの広告が目に留まれば反応する確率が高まり、結果的にコンバージョン率の向上も期待できるようになります。
ターゲティング広告の基本的な仕組み
ターゲティング広告は、膨大なデータなどからユーザーをカテゴリごとに分けて、より状況に適した広告を配信していきます。
ユーザーをどのようにターゲティングしていくのか、その仕組みについても確認しておきましょう。
ユーザーをターゲティングする場合、次のような手法があります。
ターゲティングに使用する情報 | 解説 |
---|---|
Cookie | 主にサードパーティCookieを使用。サイトを閲覧した情報をブラウザに保存し、ユーザーを識別する |
ブラウザフィンガープリント | デバイスやブラウザの特徴からユーザーを識別できる |
広告識別子 | スマートフォンやタブレットといったデバイスごとにIDを割り振って、ユーザーのサイト利用履歴を取得する |
SeonsorID | スマートフォンに搭載されているセンサー情報を分析してユーザーの行動を識別する |
いくつかある仕組みの中でも主流となっているものがCookieを使う方法です。
但し、個人情報保護に関するサードパーティCooki規制が強まっている関係で、サードパーティCookieからファーストパーティーCookieデータを使った施策に切り替える企業が増えています。
ターゲティング広告とリスティング広告との違い
ターゲティング広告とリスティング広告が混同されがちなのですが、リスティング広告とは、ユーザーが検索したキーワードに沿って表示される広告のことになります。
例として、「ランニングマシン おすすめ」と調べた場合に、検索結果の上部や下部に広告が表示される広告手法です。
こうしてみると、リスティング広告はターゲティング広告の一種とも言えます。
仕組みが似ていることから、リスティング広告はキーワードターゲティング広告と呼ばれることもあるのです。
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ターゲティング広告の種類
ターゲティング広告の概要と仕組みを押さえた次に、どのような種類があるのか見ていきます。
種類ごとに特徴が異なるので、一つずつ確認してみてください。
オーディエンスターゲティング
オーディエンスターゲティングは、人に属する情報をもとにターゲットを絞り込み、広告を配信していきます。
属性や行動からターゲットを選んで広告を配信する手法です。
具体的にはユーザーの検索履歴や属性、ウェブページの閲覧履歴などから、商品に興味がありそうなユーザーを識別します。
その上で自社の商品やサービスに関する広告を掲載すると、ユーザーが求めている情報を届けられるのです。
オーディエンスターゲティングにはいくつか種類があり、どの情報を活用するかによって特徴が異なります。
以下を参考に、オーディエンスターゲティングの種類を把握しておきましょう。
ターゲティング方法 | 説明 |
---|---|
行動ターゲティング | Webサイトの閲覧履歴や広告クリック、検索履歴などの行動履歴を元にターゲットを分類する |
属性ターゲティング | 性別や年齢、居住地、家族構成、世帯年収などから属性情報をもとにターゲットを絞り広告を配信する |
サーチキーワードターゲティング | 特定のキーワードで検索したことのあるユーザーをターゲティングする手法、検索エンジン以外にも広告配信が可能 |
類似ユーザーターゲティング | 自社の商品に関心を持っている人の集団に似た特徴を持つユーザーをターゲットとする手法 |
コンテンツターゲティング
コンテンツターゲティングは、オーディエンスターゲティングを使用しないターゲティング手法になります。
例えばインターネット広告に関するコンテンツを見ているユーザーに対して、インターネット広告のコンサルティングに関する広告を表示させるというものです。
ユーザーがどのようなサイトを閲覧しているかによって、それに適した広告を表示させることができます。
すでにユーザーが見ているコンテンツに関連するものなどが広告で表示されるので、クリックされる確率も高まります。
デバイスターゲティング
デバイスターゲティングは、特定のデバイスを指定して広告を配信することです。
ある商品のターゲットがスマートフォンをメインで利用しているという場合、スマートフォンにだけ広告を配信するといった形です。
スマートフォンやタブレットを使用する人が増えているため、デバイスの種類によって適切に広告を配信していくことでユーザーからの反応も得やすくなります。
ジオターゲティング
ジオターゲティングは、ユーザーの位置情報を使って行なうターゲティング手法になります。
GPSやIPアドレスなどから位置情報を推定して、広告を配信していく手法なので、特定のエリアでマーケティングを行なう際に適した方法です。
具体的には、特定のエリアで新たに事業を展開し始めた企業が、近くにある企業に自社の情報を届ける際などに活用されます。
曜日・時間帯ターゲティング
曜日・時間帯ターゲティングは、広告の配信を特定の曜日や時間帯に限定するという方法です。
曜日や時間帯を制限してキャンペーンやセールなどを行なう際に適したターゲティング広告の種類になります。
たとえば、一般的な会社員をターゲットとするなら、広告を配信するのは土日祝日の昼間や平日の夜間などに設定するとコンバージョン率アップが期待できます。
ターゲットとするユーザーのライフスタイルや行動パターンに合わせて広告を配信したいときにおすすめの方法です。
ターゲティング広告のメリット
ターゲティング広告には色々な種類があるため、目的に応じて選ぶ必要があることが分かりました。
次にターゲティング広告にはどのようなメリットがあるのかを知り、適切に活用していけるようにしましょう。
広告にかかるコストを抑えることができる
ウェブ上で様々な手法を用いて集客を行なっていると、それなりの費用が発生します。
ターゲティング広告は、ユーザーの興味などに応じて広告を配信していく手法であるため、広告に対してあまり関心がなさそうなユーザーには配信しなくて済みます。
無駄に広告を配信しなくて済むので、最小限のコストで顧客を獲得することに繋がるのです。
CV率が上がりやすい
ターゲティング広告を活用すると、ユーザーの興味や関心に沿って広告を配信することができます。
特定の商品などが気になっているタイミングでユーザーの目に留まるよう配信できるので、その後のアクションが期待できるようになるでしょう。
ユーザーに刺さる広告を届けることができたら、コンバージョン率も効率的に上げていくことができます。
リターゲティングできる
ターゲティング広告を活用すると、リターゲティングも可能です。
リターゲティングとは、特定のサイトに訪れたことのあるユーザーに対して再度広告を配信して、商品の購入などを促すというものです。
サイトから一度離れてしまったユーザーに再びアプローチできるので、その広告を目にしたユーザーが再度商品の購入について検討してくれる可能性が高まります。
新規顧客の獲得だけではなく、一度機会を逃してしまったユーザーにもしっかりと働きかけることができるのがターゲティング広告のメリットです。
ターゲティング広告のデメリット
ターゲティング広告には、ぜひ取り入れたいと思うメリットがありますが、その一方でデメリットも0ではないので、確認した上でターゲティング広告について検討していきましょう。
コストが高くなる場合がある
適切に運用できるとコストを抑えられると前述したターゲティング広告ですが、反対にコストが高くなる場合もあるので注意が必要です。
ターゲティング広告には色々な種類があり、配信できる媒体も様々なので、自社にとって必要なものを精査していくことが求められます。
適切にターゲティング広告の運用ができなかった場合、思うように結果が出ていないにも関わらず費用ばかりかかっているという事態に陥ってしまうでしょう。
ターゲティング広告を運用・配信していくためには、それなりの知識や経験が必要になるのです。
個人情報保護法の規制対象になる
ターゲティング広告は、ユーザーの年齢や性別、居住地なども参考にして広告を配信していくことになります。
このとき、個人情報保護法の規制対象になることもよく理解しておきましょう。
2022年4月施工の改正個人情報保護法では、Cookieによって集められた情報は個人情報に該当すると定義されています。
そのため、第三者へ情報を提供する際には、本人の同意を得なければなりません。
Cookieの情報を活用するターゲティング広告は、個人情報保護法と大きく関係してくるので注意しましょう。
個人情報保護法の規制対象になったため、広告を配信するのには制限がかかる場合もあります。
ターゲティング広告に依存しすぎず、自社ビジネスをユーザーにアピールしていく方法を考えることが必要となるのです。
ユーザーに不信感を与えてしまう場合がある
企業にとってぜひ活用していきたいと思うターゲティング広告ですが、適切に配信しなければ却ってユーザーに不信感を与えてしまう恐れがあるので気を付けなければなりません。
ニーズに合っているからといって何度もターゲティング広告を配信すると、ユーザーはまるで監視されているように感じて不快に思うでしょう。
自社ビジネスとマッチするユーザーに的確に広告を配信するつもりが、逆効果となる場合もあるのです。
配信方法や頻度によっては、ユーザーに不信感を与えることにもなるという点をターゲティング広告のデメリットとして把握しておきましょう。
ターゲット設定を誤ると効果が出ない
ターゲティング広告は、ターゲットを適切に絞り込むことができると高い効果が期待できます。
ターゲットを適切に絞り込むためには、ユーザーの関心や行動を推測しながら正しく絞り込んでいくことが必要です。
ターゲットの絞り込みや設定を誤ると無駄に広告を表示させることになり、思っているような効果を出すことが難しいです。
自社が提供する商品・サービスのターゲットとなるユーザーはどのような条件の人なのかを念入りにリサーチ・検討していくことが重要となります。
ターゲティング広告のデメリットとして、ターゲットの設定を間違えると効果が期待できないという点を理解しておきましょう。
種類が多いので知識と経験が必要になる
ターゲティング広告は種類が多く、専門の知識と経験が必要になる施策と言えます。
商品・サービスに適したユーザーを絞り込んだり、どのメディアが適切かを選ぶことは決して簡単なことではありません。
自社にターゲティング広告に詳しい人がいない場合は、外部の専門会社に依頼する企業も多いです。
ターゲティング広告の2つの運用方法
ターゲティング広告の概要仕組み、種類、メリット・デメリットまで確認したところで、実際に運用していく方法についてみていきましょう。
ターゲティング広告の運用方法としては、以下に挙げる2通りがあります。
自社で運用する
ターゲティング広告を運用していく際、自社で担当者を置いて進めていく方法があります。
自社で運用できればコストを抑えられるし、ターゲティング広告の運用ノウハウを社内に蓄積・共有していけるのが利点です。
また、他の部署との連携もスムーズに運び、日ごろからターゲティング広告について意見を交わしたりすれば、組織全体で知識を深めることもできるでしょう。
しかし、ターゲティング広告を運用していく場合には自社に適した手法を慎重に選び、細かい条件設定を行なう必要があります。
そのため、自社でターゲティング広告を運用していくときは、ターゲティング広告に精通した人材を確保しなければならない点を理解しておかなければなりません。
代行業者に依頼する
ターゲティング広告の運用は代行業者に依頼することもできます。
自社で運用していくことに比べて、時間や手間を省けるのが大きなメリットといえるでしょう。
広告運用でリソースを割かずに済む企業側としては、広告運用以外の業務に集中できるのも利点です。
専門家による運用なのでターゲティング広告の効果も期待できますし、ターゲティング広告以外の広告運用についても相談できるので、自社ビジネスをより発展させたいときに頼りになります。
広告運用を代行業者に依頼する際は手数料が発生するので、費用対効果についてはしっかり見極めていきましょう。
ターゲティング広告は仕組みや種類などを理解して自社に合うものを選ぶことが大切
ターゲティング広告の仕組みや種類、メリット・デメリットなどについてみてきましたが、ターゲティング広告を運用していく際には自社に合う手法で適切に配信していくことが重要です。
自社の商品・サービスに関心をもつユーザーを見つけ出すことができると、ターゲティング広告を運用したときにユーザーにアピールすることができます。
正しくユーザーの絞り込みやターゲティング広告の仕組みを理解できていないと思うような効果は期待できないため、知識と経験が必要な手法とも言えます。
自社にターゲティング広告に詳しい人材がいない場合は、専門会社に依頼するのも検討してみましょう。