SEO対策を行なう上では、ウェブ上の様々な機能について知識を得ておくことが大切です。
今回ご紹介するサジェストとは、ユーザーがインターネットで情報を検索する際、普段何気なく見ているものであり、とても身近な存在といえます。
では、サジェストとは具体的にどのようなものなのか、表示される仕組みやGoogleが考えるサジェストの定義について、またおすすめのキーワード抽出ツールについてご紹介します。
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サジェストとは?
サジェストとは英語で「suggest」と書き、「提案する」という意味を示します。
ここから、ウェブ上での意味を考えると、入力された情報からキーワードを提案するという形になります。
GoogleだけでなくYahoo!などの検索エンジンにおいても適用されている機能で、ユーザーが知りたい情報に早くたどり着けるよう誘導する仕組みを持っているといえます。
サジェストから多くのユーザーが何を思い検索しているのかを理解することができ、ここからSEO対策を行なうこともできるのです。
Googleでは、検索窓に調べたキーワードを入力している最中に、サジェストキーワードが表示されるようになっています。
この機能をGoogleオートコンプリートといい、ユーザーが効率よく調べものができるようサポートする機能を持っています。
今から調べようと入力を行なっているキーワードに対してサジェストが表示されると、最後までキーワードを打ち込まなくてもウェブ検索ができるので便利です。
サジェストが表示される仕組みについて
検索窓で調べたいキーワードを入れたときに表示されるサジェストですが、どのような仕組みで表示されているのでしょうか?
ここでは、Googleにおけるサジェストの定義と表示される仕組みについて見ていきます。
Googleが掲げるサジェストの定義
Googleでは、サジェストが行なわれる基準について大きく4つの点に注目しています。
それぞれの特徴を見てみましょう。
位置情報
Googleは、ユーザーの位置情報を取得すると同時に、サジェストが取得した位置情報を最適化しています。
位置情報が関係するワードを入力したとき、自分が現在いる場所の地名も合わせてサジェストが表示されることがあります。
宿泊施設や飲食店などの検索を行なう際、ユーザーがいる場所と関連のある情報をサジェストにて提示できるようにしているのです。
この機能はGoogleのアルゴリズムに組み込まれており、ユーザーにとっての利便性を高めるために行なわれているともいえます。
ユーザーの属性
サジェストでは、ユーザーが過去に検索したキーワードが表示されることもあります。
これは、Googleの検索エンジンが過去に検索されたキーワードを覚えるという仕組みを持っているためです。
過去の検索キーワードは、ユーザー一人ひとりにとって関心の高い内容となっています。
そのため、サジェストの結果においてもユーザーが関心を持っているであろう内容が反映されるのです。
このユーザーの属性についても、アルゴリズムが働いています。
月間の検索ボリューム
特定の1つのキーワードに対してすべてのユーザーがどれぐらい検索したか、これが検索ボリュームです。
この検索ボリュームが多いキーワードは、多くのユーザーが気になっている内容または注目している内容といえます。
そのため、サジェストにおいても検索ボリュームの多いキーワードを検索窓にて反映するようにしています。
月間の検索ボリュームによるサジェストは、Googleでは日々アップデートを重ね、利便性を追求しています。
トレンドのキーワード
サジェストは、基本的には上記で紹介した、位置情報、ユーザーの属性、月間検索ボリュームの3つにより決定されています。
しかし、情報のなかにはトレンド性のあるものも含まれるはずです。
多くのユーザーが同じようなタイミングで特定のキーワードについて調べている場合、Googleはユーザーのニーズが高いワードだと判断してサジェストに表示させます。
長期的ではなく、一時的な内容となっているのが特徴です。
サジェストと他のキーワードの違いとは?
サジェストとは、検索窓の下に候補として表示される言葉の組み合わせです。
では、他のキーワードとはどのような違いがあるのでしょうか?
SEO対策において耳にすることのある関連キーワードや共起語などとはどう違うのか、詳しく見てみましょう。
関連キーワードとサジェストの違い
関連キーワードとサジェスト、一見すると明確な違いが分かりづらい両者ですが、それぞれの特徴を押さえると違いが見えてきます。
サジェストは、上記で挙げた4つのポイントから予測し表示されるキーワードです。
一方、関連キーワードは、実際にユーザーによって検索されたキーワードと関連のある語句が表示されています。
サジェストでは月間検索ボリュームやトレンドも考慮した上で反映していますが、関連キーワードについては検索ボリュームをもとにユーザーの意図とは関係なく表示されるキーワードとなっています。
また、関連キーワードは、ウェブ検索した際、1ページ目の最下部に表示されるキーワードの組み合わせです。
それに対してサジェストは、検索窓にキーワードを入力している最中に下に一覧となって表示されるものです。
ウェブ上での表示のされ方や場所も違うことがわかります。
共起語とサジェストの違い
サジェストについて見るとき、関連キーワードとは別に共起語との違いがよくわからない、そう感じることもあるでしょう。
共起語とは特定のキーワードと一緒に登場する確率の高い言葉を意味しています。
たとえば、スイーツと調べた場合、おすすめ情報や位置情報に合わせた情報が検索結果として出てきます。
一方、スイーツの共起語は「おすすめ」や「カフェ」、「口コミ」などといった言葉が出てきます。
共起語とサジェストの違いを理解し、SEO対策においては両方を上手に活用することがポイントとなります。
SEOにてサジェストを活用する方法
サジェストを正しく理解することで、ウェブ上での重要性も見えてきます。
また、サジェストを確認することで、ユーザーの検索意図を知ることも可能です。
ユーザーの検索意図が見えてくると、効率よくSEO対策もできるようになります。
そこで、サジェストをSEOに活用する方法についてご紹介しましょう。
キーワードの選定に活用できる
サジェストは、ユーザーがインターネットをより快適に使えるようサポートしてくれる役割を持っています。
ここから、SEO対策を検討することも可能です。
サジェストで表示されるキーワードは、ユーザーが検索しているものであり、多くの人が関心を持っているという状態です。
サジェストを確認することで、どのようなキーワードが需要があるのかを知ることができるのです。
コンテンツのリライト時に参考になる
コンテンツは、日々ユーザーのニーズに応えられるよう改善していく必要があります。
また、現時点でユーザーが満足のいくコンテンツであるかも確認することが大切です。
このような対策を始めるときに参考になるのが、サジェストです。
定期的に更新やアップデートを行なっているため、リアルタイムでユーザーが求めている内容を把握することができます。
サジェストにて表示されるキーワードをもとに、コンテンツの内容を改善してみましょう。
ユーザーの検索意図に沿うコンテンツが出来上がると、SEOにも強いサイトとなります。
【合わせて読みたい記事】
サジェストの抽出ツール7選
サジェストは、検索窓にキーワードを入力することで一覧が表示され確認することが可能です。
しかし、必要なときにその都度入力し調べるのは、労力が伴います。
そこでおすすめなのが、サジェストキーワードを抽出できる専用ツールです。
今回は、7つの抽出ツールについて順にご紹介します。
Leap Hand
シンプルな画面で使いやすいleap Handは、自社サイトで書くべきコンテンツキーワードの提案+対象サジェストキーワードをまとめて提案してくれるという特徴があります。
またコンテンツ内にキーワードが含まれているかどうかも見ることができるため、しっかりとしたコンテンツ作成に適しています。
コンテンツの作成から、SEO対策など運用まで広くサポートしてくれるツールと言えるでしょう。
ラッコキーワード
ラッコキーワードは、無料でサジェストキーワードを確認することができるツールです。
Googleにて表示されるサジェストキーワードだけでなく、Yahoo!知恵袋などの関連キーワードも調べることができます。
Yahoo!知恵袋のような質問サイトに関連するキーワードも表示されることから、よりユーザーの悩みに応えられるコンテンツづくりを目指すことができます。
ユーザーの悩みを理解することで検索意図も見えてくるため、コンテンツの方向性も決定することができるでしょう。
Ubersuggest
Ubersuggestというツールも、サジェストキーワードを抽出することができます。
調べたいキーワードを入力すると、簡単にサジェストキーワードをチェックすることが可能です。
どのようなサジェストキーワードがあるのかだけでなく、需要のあるワードがどれかを知ることもできます。
競合サイトに負けない、SEOに強いサイトを目指すためにも活用できるツールです。
Keywordmap
Keywordmapでは、サジェストキーワードが一覧となって表示されるのではなく、蜘蛛の巣のような図で表示され、どのようなワードに需要があるかを確認することができます。
検索ボリュームの順にキーワードが表示されたり、過去のサジェストキーワードの変化なども知ることができるため、より的確にユーザーが求めていることに対応できるようになります。
サジェストキーワードを細かく調べられるだけでなく、コンテンツが完成した後に情報を網羅できているかを確認することも可能です。
大事な情報が抜けていないかを調べることができるため、より有益で質の高いコンテンツを目指すことができるのです。
KOUHO.jp
サジェストキーワードを調べられるツールはできるだけシンプルで使いやすいものが良い、そう考える人におすすめなのが無料で利用できるKOUHO.jpです。
Googleのサジェストキーワードだけでなく、Amazonや楽天といった通販サイトでのサジェストも調べることが可能です。
サイトの方向性やコンテンツに含めたい内容などから、参考にするサジェストを決定すると良いです。
KeywordTool
KeywordToolは、GoogleをはじめYouTubeやAmazon、Twitterなどの検索エンジンにおけるサジェストキーワードを調べることができるツールです。
無料版と有料版とがあるため、必要に応じて利用することができます。
無料版であっても最大750個のサジェストキーワードを抽出することができるので、ユーザーの検索意図を理解するためには十分な量といえるでしょう。
一方の有料版になると、競合性や検索ボリュームなど細かい部分を知ることができます。
SE Ranking
サジェストキーワードの抽出の他、キーワードごとの検索ボリュームや関連キーワードなども簡単に調べることができるツールとなっています。
有料のツールなので、本格的にリサーチを行ないSEO対策を続けていきたいというときにおすすめです。
競合サイトの調査も詳しく行なうことができ、上位表示されているサイトのコンテンツを確認することもできます。
キーワードの抽出・選定と同時に、競合サイトの分析もできる便利なツールです。
サジェスト汚染に注意しよう
サジェストについて考えるとき、効率よくキーワードを調べることができるツールはとても便利です。
使いこなすことで、SEOに強いサイトを維持することもできます。
その一方で、サジェスト汚染と呼ばれる事態が起こりうる可能性もあるため、念頭に置いておきましょう。
サジェスト汚染とはどのようなものなのか、また具体的な対策方法について解説します。
サジェスト汚染とは
サジェスト汚染とは、抽出したキーワードがネガティブな内容ばかりとなってしまうケースです。
会社について調べていると、ブラックや詐欺などのワードが並んでいる、そのような場合サジェスト汚染が起きていると考えられます。
実際の事実に基づき反映されているわけではないため、よく見極めてキーワードを参考にする必要があります。
サジェスト汚染が起きたときの対策方法については、次の項目をご覧ください。
サジェスト汚染の対策方法
サジェスト汚染が発覚したときは、早急に対応して炎上や悪評が広まるのを防ぎたいところです。
その場合の対策方法としては、主に2つあります。
1つ目は、Googleにサジェストキーワードの削除申請を行なうという方法です。
ただし、Google側が申請のあったキーワードに関して適切に削除してくれるとは限りません。
ユーザーには知る権利があること、またユーザー第一に考えたとき、すべてのケースにおいて削除してもらえるわけではないというのが現状です。
2つ目の対策方法としては、誹謗中傷などの対策業者に依頼する方法が挙げられます。
一覧となって表示されるサジェストキーワードが事実と異なる場合、自社の悪い噂が広がるばかりとなってしまいます。
そのようなときは、専門業者に依頼して、適切に対処してもらうようにしましょう。
サジェストキーワード抽出ツールを活用し、SEOに強いサイトを目指そう!
サジェストとは、普段何気なく見たり利用しているものであり、詳しく理解することでサイトのSEO対策につなげていくことも可能です。
ユーザーにとっての利便性を追求するために備わっている機能ともいえ、サジェストキーワードを網羅していることでサイトの上位表示も狙うことができます。
サジェストキーワード抽出ツールには様々なタイプがあり特徴も異なるため、SEO対策に活用できるツールを選んで利用してみましょう。
サジェストキーワードを知ることでユーザーが求めている内容が見えてくるため、SEOに強いコンテンツづくりも進めていくことができます。