「URLを考えたいけれど、どうやって決めれば良いかわからない」
「SEO対策の観点からGoogleに評価されるURLを設定したい」
普段インターネット検索をした際に何気なく見ているURL。
このURLが適切に設定してあることで、ユーザーとGoogle、サイト運営者にとってメリットがあります。
ここでは、URLの構成について、そしてURLをどのように設定していけば良いのか、注意点などを押さえながら解説していきます。
Contents
URLの構造について
URLは以下のような要素によって構成されています。
プロトコル
プロトコルとは、インターネットを通してデータをやり取りするときのお約束みたいなもので、URLの「https」の部分を指しています。
「http」と「https」が代表的であり、それぞれ少しずつ特徴が異なるため以下を押さえておきましょう。
- http・・・サーバーとブラウザの間でデータを送受信するもの
- https・・・httpにデータを暗号化する機能を付けたもの
プロトコルが事前に設定されていることで、インターネット上でデータのやり取りが円滑に行なえるようになっています。
スキーム
スキームはウェブサーバーがウェブサイトのページにアクセスするときに使用するプロトコルを指定する要素です。
URLの構造を表す「https://」の部分にあたり、この場合はHTTPSで通信することをあらわしています。
ホスト名
ホスト名は、ネットワーク上でコンピューターを識別するために付けられたものです。
インターネット通信の際に特定の機器やサーバーを識別することに使われます。
ホスト名は、一般的に「www」がよく利用されます。
「www」とは、「World Wide Web」の頭文字を取ったものです。
このホスト名は、自由に設定したり省くこともできます。
ちなみにURLの「www」はあっても無くてもSEOには影響ありません。
トップレベルドメイン
ドメインとは、インターネット上で登録されている組織の種別を表す要素であり、言わばインターネット上での住所を表したものです。
サイト1つひとつを特定するために使われています。
そのなかでもトップレベルドメインは、ドメインの一番右側にある最上位の階層における識別名を示しています。
URLのjpなど、最後の部分がトップレベルドメインです。
トップレベルドメインには分野ごとに割り当てられた「.com」や、国ごとに割り当てられた「.jp」が挙げられます。
セカンドレベルドメイン
セカンドレベルドメインは、トップレベルドメインの下の階層に位置しているドメインです。
トップレベルドメインの隣に表示されており、トップレベルドメインの種類によってセカンドレベルドメインの内容も変わってきます。
サードレベルドメイン
トップレベルドメイン、セカンドレベルドメインに次いでサードレベルドメインもあります。
サードレベルドメインとはセカンドレベルドメイン以下に属するドメインです。
企業の名称などが来ることが多いのが、サードレベルドメインです。
ディレクトリ
ディレクトリは、サーバー内でファイルを格納しておくフォルダのことを指しています。
ウェブサイトでは、効率よくデータや画像を保管しておくためにサイト内に階層構造を作って管理しています。
ディレクトリは、URLがサイト内のどの階層に位置しているかを表したものです。
ディレクトリによって、ユーザーはサイトを閲覧しやすくなり、検索エンジンのクローラーもサイト内を巡回しやすくなります。
ここから、自サイトのSEO効果も期待できるのです。
SEO対策をしていきたいと考えるときにも、ディレクトリは重要な役目を持っています。
ファイル名
URLの最後の部分にあるのが、ファイル名です。
データの種類によっては、「.html」や「.jpg」などが付け加わることもあります。
ファイル名は、わかりやすいものに設定しておくとSEO対策の際にURLを変更したいときなどに効率よく作業を行なうことができます。
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わかりやすいURLが求められる理由とは
URLの構造について詳しく見てきましたが、今はわかりやすいURLが求められるようになりました。
その背景には、以下の点が考えられます。
ユーザーの目に触れるものだから
URLは、インターネット検索をして出てきた結果一覧のタイトルの下に表示されます。
そのため、ユーザーの目に触れる機会が多いです。
検索結果一覧だけでなく、ブラウザのURLのところにも表示されます。
このようにユーザーが目にすることが多いため、複雑なものよりもわかりやすいURLの方がアクセスされやすくなります。
どんな情報が書いてある記事なのかを、URLから一部想像する書き方でも可能です。
ユーザーが見ることが多い点から、URLはわかりやすいものが求められているのです。
検索エンジンにクロールされやすくなるから
SEO対策を行ない検索結果上位表示を目指している場合は、クローラーにクローリングしてもらわなければなりません。
クロールされていないページは、検索結果一覧には表示されないようになっています。
クロールされるようにするため、URLはわかりやすいものにしておくと良いです。
実際にGoogleでも、Googleサーチコンソールヘルプのところで、URLをできるだけシンプルでわかりやすいものにしておくことをおすすめすると述べています。
Googleが推奨するURLの設定方法
サイトの運営やSEO対策を行なう際、検索エンジンのなかでもGoogleに評価されるよう施策を実施している人が殆どでしょう。
そこでここでは、Googleが推奨するURLの設定方法についてご紹介します。
Googleの検索エンジンがURLを適切に理解できるよう、以下のポイントを押さえながら設定してみてください。
コンテンツや記事と関連性のある単語を使う
URLでフォルダ名やファイル名を決めるときは、サイト内のコンテンツや記事と関連性のある単語を採用するようにしましょう。
関連性のある単語を用いてURLを設定しておくと、Googleやユーザーが何について書かれているページなのか理解しやすくなります。
このとき、不必要にパラメータなどを含んだ長いURLは避けましょう。
また、関連性がある単語とはいえ、過度に使用してURLが長くなりすぎることも避けたいです。
適切にコンテンツや記事と関連性のある単語を用いてURLを設定し、Googleやユーザーに正しく情報を伝えられるようにしましょう。
区切りの際に使う記号はハイフンにする
コンテンツと関連性のある単語を用いる際に、長すぎない範囲でいくつかの単語を含めたいと考えるでしょう。
そのようなときは、単語に区切りをつけて分かりやすくしておくことが望ましいです。
区切りをつけることでURLからページの内容が読み取れて、視認性も高くなります。
フォルダ名やファイル名をつけるとき、区切りの記号としてハイフンやアンダースコアを用いているURLを見かけます。
しかし、URLの設定で区切りの記号を使う場合は、ハイフンを使用するようにしましょう。
URLにはすべて英数字を使う
URLの中のフォルダ名やファイル名には、英語だけでなく日本語も使用できます。
しかし、一般的には英数字で統一されていることが多いため、すべて英数字で設定しておくのがおすすめです。
URLに日本語を含んでいる場合、コピー&ペーストした際にエンコードの影響により異なる文字列になってしまうため、視認性の高さから言っても英数字のみで統一した方が良いでしょう。
URLに使用する文字はすべて小文字にする
URLはすべて英数字で統一することをご紹介しましたが、英数字には大文字と小文字があります。
URLでは、すべて小文字で統一するのが良いです。
多くのユーザーが、URLの中のアルファベットは小文字であると思って見ているので、小文字で揃えておいた方がユーザーの記憶に残りやすいです。
ユーザーにとって見やすいURLを心がけるためにも、すべて小文字で設定してみましょう。
ディレクトリ構造を簡潔にまとめる
ディレクトリ構造とは、サーバーの中に保存されているコンテンツのカテゴリや内容をわかりやすく階層でまとめたものです。
ディレクトリ構造がきちんと整っていることで、ユーザーはサイト内のどこにいるかを判断しやすいです。
ユーザーにとってわかりやすいディレクトリ構造にするため、階層はできるだけ浅くしてURLからコンテンツの内容が想像できるよう設定することが重要となります。
サブカテゴリをいくつにも分類したり、関連のないディレクトリ名をURLに使用するのは避けましょう。
URLを設定する際の注意点
URLの設定を行なうときは、Googleが推奨する方法に注目すると同時に注意点についても理解しておくことが必要です。
誤ったURLの設定方法では、せっかく変更をしてもGoogleに評価してもらえなくなります。
以下に挙げる注意点に気を付けながら、URLの設定を行ないましょう。
著作権侵害や公序良俗に反するURLは避ける
URLに使用する単語を選ぶとき、著作権侵害や公序良俗に反するものが含まれていないか注意して設定しましょう。
事前に他社の商標を侵害してしまうことにならないかを確認した上で、URLに使用する単語を決めてください。
動的パラメータを複数使うことは避ける
動的パラメータを複数使用することを避ける点にも注意しながらURLを決めていきましょう。
たとえば、通販サイトで靴の一覧ページがあったとき、一覧から絞り込み検索機能を使おうとして「黒い靴」「メンズの靴」などの条件を選ぶと、同じコンテンツに対して複数のURLが大量に発行されてしまうことがあります。
この状態をGoogleが検知すると、重複コンテンツとみなされてしまい、SEOにも影響が及びます。
このような状態を避けるためには、前出の301リダイレクトをかけたり正規URLを示すカノニカルタグを埋め込むなどして対処してください。
正しいURLだけでGoogleに検知されるよう、細かい設定も行なっておきましょう。
URLフラグメントを使った場合はインデックスされない可能性がある
ウェブページの特定情報の場所を指定する際に使用されるURLフラグメント(フラグメント識別子)が変化してしまうとき、インデックスされない可能性が出てくるので注意しましょう。
1つのページ内で特定の場所に飛べるようname属性などを「#」で表示させたときに、インデックスされないことがあるのです。
「#」がページ内のスクロール先を示しているため、Googleはインデックスせずに通り過ぎてしまいます。
サイトのSEO対策を行なう際にも支障となるので、URLフラグメントは使用しない方が安心です。
ドメインやURLはできるだけ変更しない方が良い
ドメインやURLは、変更をしても大丈夫です。
しかし、社名が変更された、ホームページの管理システムが変わったなど大きな変化がない限り、変更しない方が良いです。
URLなどを一文字変えただけでも、Googleは別のURLと認識し、サイト評価をし直してしまいます。
これまでSEO対策を続けてきたのなら実績をすべて失うことになり、また一から対策に取り組まないといけないことからサイトの順位が落ちてしまうことも考えられます。
このようなリスクを伴うため、ドメインやURLの変更は極力しないようにしましょう。
URLを正しく設定してユーザーとGoogleから評価されるサイトを目指そう
URLはいくつもの項目から構成されており、ユーザーやGoogleの目に留まる機会が多いものです。
そのため、適した単語を使い簡潔にまとめて、URLからユーザーなどがサイトの内容を判断できるようにしておきたいです。
サイトの特徴を表現できる単語を用意して、記号なども正しく使い適切なURLを設定してみましょう。
URLを考えるときに注意したい細かい部分にも注目しながら、どんな単語をURLの中に含めるか考えてみてください。