「ネイティブ広告って何?」
「ネイティブ広告をメディアで活用する方法が知りたい」
「自社メディアにぴったりなネイティブ広告を見つけたい」
ウェブ上には数多くの広告が掲載されています。
広告を出稿するとなった場合、広告の種類や特徴によって集客効果が異なるため、自社メディアにふさわしい広告を選ぶことが重要となります。
ここではネイティブ広告の解説から種類、メリットや具体的な活用シーンについてご紹介します。
Contents
ネイティブ広告の意味と仕組み
ネイティブ広告はネイティブアドとも呼ばれ、ウェブメディアの中の一般記事に溶け込むようにして表示されている広告のことを指します。
潜在層のユーザーに対してアプローチすることが可能で、メディアから自然な流れでランディングページへと誘導できる特徴を持ちます。
コンテンツと広告が自然な形で一緒になっているため、ユーザーは広告が表示されて困る、記事が読みづらいといったストレスを感じることなくサイトを閲覧することができます。
コンテンツの一部だけでなく、SNSやキュレーションサイトにおいても表示されているものがあります。
ユーザーに自然に商品・サービスについて認知してもらえる広告媒体がネイティブ広告であり、新たな広告の手法として注目されているのです。
ネイティブ広告の種類
ネイティブ広告には、6つの種類があります。
それぞれの特徴を知って、ネイティブ広告についてより深く理解しておきましょう。
インフィード型
ネイティブ広告のなかでも最も一般的となっているものがインフィード型です。
記事やSNSを閲覧している際に表示される広告で、ウェブメディアのコンテンツの一部であるかのように配置されています。
TwitterやInstagramでは一般的な投稿と同じようして表示され、広告をクリックすると公式ページやランディングページへ誘導するようになっています。
どこに広告を表示するか細かく設定できることから、アピールしたいターゲットを絞って配信できることもポイントです。
自然にターゲットへ広告を表示させることができ、商品・サービスを認知してもらえる可能性が高まります。
ペイドサーチ型
ペイドサーチ型はリスティング広告とも呼ばれ、Googleなどの検索エンジンで入力されたキーワードに沿って検索結果の画面に表示されるようになっています。
特定のキーワードでウェブ検索を行なっている顕在層のユーザーに向けて発信される広告です。
検索結果一覧の上部に「スポンサー」(または広告)と記載されているページがいくつかありますが、これがペイドサーチ型のネイティブ広告に該当します。
ユーザーが調べていることと関連性が高いウェブページが表示されています。
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レコメンドウィジェット型
出典元:グルメ Watch
レコメンドウィジェット型は、レコメンド欄があるサイトに表示されているネイティブ広告です。
広告配信したい記事をレコメンド欄に表示することができます。
ページの下の方に表示されることが多く、ユーザーの興味や関心に沿った内容の広告が表示されるようになっています。
ユーザーの目に留まりにくいという難点があるものの、関心のあるユーザーを集めることが可能です。
プロモートリスティング型
出典元:Amazon
ペイドサーチ型と似た型にプロモートリスティング型があります。
Amazonなどでキーワード検索を行なったとき、検索内容に合わせて上部と下部にスポンサー枠として表示されている商品紹介がプロモートリスティング型のネイティブ広告です。
スポンサー・PRといった言葉で情報が掲載されていることが多く、検索内容に沿った広告が表示される仕組みになっています。
ネイティブ要素をもつインアド型
出典元:東洋経済オンライン
日本の検索エンジンにおいてはまだあまり見かけることがないものの、ネイティブ要素をもつインアド型という種類のネイティブ広告もあります。
ディスプレイ広告のような形で、一般記事と関連性の高いコンテンツを広告として配信しています。
カスタム型
特定のアプリの中にある一般コンテンツに溶け込む形で表示されるのが、カスタム型です。
身近な例を挙げると、LINEのアプリを使っているときに表示されることのあるスポンサードスタンプがカスタム型に当たります。
普段何気なく目にしているかもしれないカスタム型、他のアプリでも表示されていることがあります。
ネイティブ広告のメリット
ネイティブ広告の仕組みや種類について解説してきましたが、メリットを確認しておくことでよりウェブ上で活用することができます。
ネイティブ広告には、次のようなメリットがあります。
潜在層にストレスを感じさせることなく自然にアピールできる
ネイティブ広告での一つ目に挙げるメリットが、ストレスを与えることなくさりげなく潜在層に広告をアピールできる点です。
ウェブで記事を読んだりSNSを見ているときに、メディアを閲覧しているところを邪魔することなく自然にユーザーの目に留まる特徴を持っています。
ここから、まだ商品やサービスについて知らないユーザー(潜在層)に対してアプローチすることができるのです。
すでに商品などを知っているユーザーだけでなく、より多くのユーザーに新しく知ってもらうきっかけになります。
子育てをしている人が見ることの多いメディアではおもちゃやベビー服の広告を、若い女性が見るメディアには化粧品の広告を用意することで、潜在層に働きかけることができます。
特にネイティブ広告のなかでもペイドサーチ型とプロモートリスティング型については顕在層のユーザーに適した広告といえるので、念頭に置いておきましょう。
広告自体が拡散されることがある
ユーザーから多く共感してもらえるような広告であれば、広告そのものが拡散されるケースがあります。
SNSで拡散されると、たちまち多くのユーザーの目に留まることになるでしょう。
広告は出稿することで費用がかかりますが、認知度が高まることで最初の見込みを上回る嬉しい効果が期待できることがあるのです。
ネイティブ広告のデメリット
ネイティブ広告のメリットと合わせて、デメリットも見ていきましょう。
良い記事を作るためには労力がかかる
ネイティブ広告の効果を出すためには、まずユーザーに良質な記事を提供する必要があります。
自社の商品やサービスを知ってもらいたいという思いが先行して、宣伝ばかりになってしまうことは避けなければなりません。
つまらない、共感できない記事ではユーザーに読んでもらえないので、ネイティブ広告の効果も期待できません。
商品・サービスの情報を含みながら質の高い記事を届けることが重要となるのです。
メディアを複数運営している場合はメディアごとに内容を変えていく必要もあるため、広告出稿に費用や工数がかかってくることも把握しておきましょう。
効果が現れるまでに時間がかかる
ネイティブ広告は、効果が現れるまでに時間がかかることがデメリットとして挙げられます。
商品・サービスについて関心がない人や、まだそれらについて知らない人も対象としているので、広告からすぐに成果につながるとは限らないでしょう。
ネイティブ広告のなかでもできるだけ早く成果を出したいときは、ペイドサーチ型を選ぶと良いです。
顕在層のユーザーに対して効率よくマーケティングを行なうことができます。
ユーザーに悪い印象を与えてしまうことがある
押しつけがましい広告やメディアの方向性から外れた内容の記事では、ユーザーに悪い印象を与えてしまう恐れがあります。
さらにはユーザーの反感を買う可能性もあり、広告であるとわかると広告出稿元に対してネガティブな印象を受けることがあるのです。
メディアの内容に適したネイティブ広告を、違和感のない形でさりげなく提供することが大事です。
ネイティブ広告を作成する際のコツ
ネイティブ広告の出稿を検討するとき、いくつかのコツを押さえておくとより効果が期待できます。
ネイティブ広告を作る際のコツを確認して、自身が運営するサイトに反映してみてください。
ターゲット層をしっかりと把握する
最初に、ターゲット層を明確に把握することが大切です。
商品やサービスと合わせた内容の広告がターゲット層から外れている場合、成約にまで結びつきません。
広告の内容に興味を持ってもらうことが大切なので、関心を持つユーザーの目に留まるようにターゲット層を正確に把握しておきましょう。
商品・サービスの内容から自社にぴったりなペルソナを設定する方法も有効です。
より自社の商品やサービスにマッチするユーザーに広告を閲覧してもらえるように、ターゲット層を考えてみましょう。
ターゲット層から想定して広告掲載のメディアを選ぶ
より具体的にペルソナを設定すると、ターゲット層が明確になります。
ターゲット層が明らかになれば、どのようなメディアに広告を掲載すべきかも見えてきます。
ユーザーにサービスについて自然に知ってもらうためにも、広告の掲載メディアは慎重に選びましょう。
メディアの内容に合わせて広告を作る
ネイティブ広告を出稿していく際には、コンテンツに馴染む状態で掲載することが理想的です。
自然な流れでユーザーが広告をクリックできる、強引さを感じさせずに広告をチェックしてもらうためには、掲載メディアの雰囲気と合うような内容やデザインを考えていくべきです。
ユーザーは違和感を感じたら、広告をクリックせずにそのまま見過ごす可能性があります。
広告に目を向け、クリックして先の内容まで閲覧してもらえるよう、メディアの内容に合わせてネイティブ広告を作るようにしましょう。
内容やデザインを意識して宣伝感を出しすぎないようにする
「いかにも広告」という状態ではユーザーは不信感を抱き、広告が表示されているページから離脱してしまう恐れがあります。
そこで、宣伝感を出しすぎないように広告の内容やデザインを作成していきましょう。
メディアを通じてネイティブ広告をクリックしたユーザーは、広告の内容に対してそれほど強い関心を持っていない可能性があります。
そんなときに広告が表示されると押しつけられているような気持ちになり、広告の内容を見てもらえる確率も下がってしまいます。
そのため、押しつけがましい形にならないよう、自然な流れでユーザーが知りたい情報を広告の中で提供することを意識してみましょう。
ユーザーにとって有益な広告だと思ってもらうことが大事です。
広告掲載後は修正や改善を行なう
ネイティブ広告を出稿するにあたっては、事前準備だけではなく掲載後も慎重に動向を確認しておく必要があります。
ネイティブ広告の質を今以上に高めていくためにも、修正や改善は必要といえます。
計画、実行、チェック、改善のサイクルを意識して、理想的な状態を目指してみましょう。
ネイティブ広告の活用方法
ここでは、ネイティブ広告の実際の活用法についていくつか事例を挙げます。
メディアやSNSなど、媒体によってどのネイティブ広告が良いかも参考にしてみてください。
SNSにおけるインフィード型広告
SNSにおいてもネイティブ広告を活用することができます。
利用者が多く知名度が高いSNSといえば、以下の2つでしょう。
- Facebook広告・・・性別や年齢、趣味などから細かくターゲットを絞ることができ、狙った層に的確に情報を届けることができる。
- Twitter広告・・・リツイートによる拡散効果が期待でき、拡散されればされるほど費用対効果が高くなっていく。
検索エンジンにおけるペイドサーチ型広告(リスティング広告)
GoogleやYahoo!などの検索エンジンに広告が表示されることで、ユーザーが検索したキーワードとの関連性が高い広告を配信することができます。
キーワード検索から検索結果を見ているユーザーに対して直接的に働きかけることができるので、より広告をクリックされやすくなる点が特徴です。
ネイティブ広告に関する注意点
最後にネイティブ広告に関する注意点についていくつかご紹介します。
自社メディアに合ったネイティブ広告を出稿して成約や集客につなげられるよう、注意点をチェックしておきましょう。
ステルスマーケティングとの違いを理解しておくこと
ネイティブ広告の注意点としてまず挙げるのが、ステルスマーケティングとの違いを理解しておくことです。
広告であるにも関わらず広告などと明記せず、ユーザーを騙す行為がステルスマーケティングになります。
対してネイティブ広告は、広告であることをきちんと伝えた上で配信しています。
ステルスマーケティングとは違うことを理解して、ユーザーに広告であることが伝わるように表示することが大事です。
薬機法に気を付ける
ネイティブ広告をはじめ広告を出稿するときは、よりユーザーの心に刺さる表現をしたいと考えますが、その前に次のカテゴリに関しては薬機法について理解しておかなければなりません。
- 医薬品
- 医薬部外品
- 化粧品
- 健康食品
- 健康雑貨
- 美容雑貨
上記のようなカテゴリの商品・サービスに関する広告を作成する際は、虚偽または誇大な言い方になっていないか、健康食品なのに医薬品という認識を受けるような表現を使用していないかなどをチェックしておきましょう。
この薬機法は、対象となるものが広告主だけでなく、アフィリエイターなどの個人や広告代理店なども対象となるので注意してください。
以下の法律も押さえた上で、商品・サービスのジャンルによっては慎重に広告出稿を行なうようにしましょう。
法律名 | 注意すべきポイント |
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特定商取引法 | 悪質なやり方で消費者に商品を販売していないか |
消費者安全法 | 消費者が自身の生活で被害を受けないか、安全が確保できているか |
景品表示法 | 商品やサービスの品質を誇張していないか |
ネイティブ広告は賢く活用することで自社商品やサービスの認知度アップにつながる!
ネイティブ広告にはいろいろな種類があり、自社の商品・サービス、メディアの状況などから適したものを選んで一つずつ慎重に進めていくことが大切です。
ネイティブ広告のメリットやデメリット、注意点、実際の活用シーンなども参考にしながら、自社に適したものを作成してみましょう。