MEO(Googleマップにおける上位化)については、サイテーションの獲得が重要視されています。
サイテーションとは何なのか、なぜ重要なのか、また獲得するための方法や獲得状況を確認する方法などについて解説していきます。
MEO対策の検討をしている方は、サイテーションに関する知識も得て対策をとっていきましょう。
Contents
サイテーションとは
MEO対策において注目されているサイテーション、まずは言葉の意味から確認してみましょう。
サイテーションとは「引用」や「言及」といった意味を示し、SEOにおいては被リンクと区別されています。
他サイトやSNSなどで特定のサイト名やブランド名を挙げている状態を指しており、被リンクのようにリンクさせるものではありません。
Googleが直接サイテーションに触れていることはありませんが、一部の説明を見ると検索順位に影響してくる恐れもあることがわかります。
ここから、直接的ではないものの間接的にSEOとサイテーションには関係があるといえるのです。
一方、Googleのローカル検索においては、サイテーションを獲得していることで検索結果の順位を改善できると述べられています。
つまり、MEOにおいてはサイテーションの獲得によって順位を上げることが可能であり、その効果も確認されているのです。
サイテーションが重要視されている理由
SEOやMEOという言葉が登場するようになり、ここ数年サイテーションも注目されるようになりました。
では、なぜサイテーションが重要視されているのでしょうか?
SEO対策を行なっていくなかで、ウェブ上には上位化だけを狙った低品質なサイトが多く登場するようになりました。
そこで、低品質なサイトへの対策として、2017年に医療や健康に関する記事については健康アップデートなるものが行なわれました。
健康アップデートにより、上位化だけを狙い作成されたページは姿を消し、医療機関や専門家によるコンテンツが検索結果に反映されるようになり、サイトの質を求める動きがみられました。
このような流れから、SEOにおいてはコンテンツの質はもとより信頼性も重要であることがわかります。
この信頼性を検討する際、サイテーションが大いに役立つのも事実です。
特定のサイトに対して言及している記事が多くなると信頼性に足るサイトであると判断されるようになりました。
これは、SNSの利用者が増えたことと関係しています。
SNSで商品やサービスの名前が登場する機会が増え、認知度を高めることができるという点と深く関係しているのです。
サイテーションと被リンクの効果の違いについて
先述した通り、サイテーションと被リンクには違いがあります。
サイテーションは他サイトやSNSなどにて商品名やサービス名、企業名などが記載されることを示し、対する被リンクは自サイトのURLを貼り付けてもらうという意味を示します。
ここから、サイテーションとは、リンクではなく企業名やサービス名などについて言及するということになります。
サイテーションと被リンクについては、期待できる効果の違いについても知っておくことが大切です。
サイテーションと被リンクを比較したとき、特定のキーワードにて上位表示を狙う際には被リンクの方が効果が期待できるといえます。
他社や他の人に自サイトのリンクを貼ってもらうという状態が自然に発生した場合、サイテーションにもつながっていきます。
サイトの信頼性を高めていくために一躍買っているのがサイテーションであり、結果的に検索順位にも反映されるという仕組みです。
このような流れから、Googleにより日々アップデートが行なわれたときにも、順位を大きく変えることなく安定できるサイトを作り上げることができます。
被リンクの方が効率が良いように思われますが、Googleが検索結果を決定するときにサイテーションが関係しているという点も理解しておきましょう。
サイテーションにも注目し力を入れていくことで、SEO対策とMEO対策の両方が可能となります。
サイテーション獲得の前に確認しておきたいこと
サイテーションを増やしていくことで、自社の存在をより多くの人に知ってもらえるようになります。
サイテーションの獲得方法にはいくつか種類がありますが、ここではその事前準備として確認しておきたい事項について解説します。
サイテーション獲得の準備を行なう際、以下の点をチェックしてみましょう。
NAPの確認
NAPの確認は、サイテーション獲得においてとても重要です。
Name、Address、Phoneそれぞれの頭文字を取ったものがNAPであり、店舗や施設の基本情報となります。
このNAPにおいては、誤りがないように記載しなければなりません。
ページごとに情報が違っていては困るため、正しい情報を統一して記載するようにします。
サイテーション獲得の方法を実践する前に、NAPの確認から始めてみましょう。
SNSのアカウントをつくる
サイテーション獲得においては、SNSの存在が大きいです。
そこで、自社のSNSアカウントを作ってみましょう。
ツイッターやFacebookなど、利用しやすいと感じるSNSで構いません。
サイテーションを獲得するためには、自社についてより多くの人に認知してもらう必要があります。
サイテーションのきっかけを作るためにも、SNSの準備を行なうことが大切なのです。
サイテーションを獲得するための方法
SEO対策とMEO対策を行なう上で注目したいサイテーション、獲得するためには具体的にどのような施策を行なえば良いのでしょうか?
ここでは、サイテーションを獲得するための方法について詳しくご紹介します。
SNSで認知度を上げる
手軽に始めやすいサイテーションの獲得方法が、SNSで認知度を上げるというものです。
ツイッターやFacebookなどのSNSを利用し、より多くの人に自サイトについて知ってもらいましょう。
このとき、自社のSNSアカウントを作っておくことをおすすめします。
時間をかけて自社アカウントを整えていき、日々更新や改善を行ないながら認知度を高めていくことが大事です。
自社アカウントではなく個人のアカウントで発信する際には、企業名やサイト名、商品名などを書き込むことも忘れないようにしましょう。
多くの人に認知してもらうため細かい部分にも注目していくことで、サイテーションの獲得につながります。
SNSでは、インフルエンサーが特定の商品やサービスを試し、紹介している記事も見かけます。
サイテーションの獲得にはこのインフルエンサーの起用も効果的であり、インフルエンサーごとに抱えているファンが関心を持ってくれる可能性が高いからです。
サイテーションの獲得をより効率よく行ないたいときには、インフルエンサーの起用も策の一つとして有効といえます。
サイトやブランド名を短くわかりやすいものにする
サイテーションの獲得を狙うとき、サイト名やブランド名を短くわかりやすいものにすることも重要です。
わかりやすい名前になっていることで、ユーザーの記憶に留まりやすくなるためです。
長い名前だと覚えにくく、記憶に残りにくいという難点があります。
英語表記のサイトやブランドに関しては、カタカナなどで読み方の表記も忘れずに行ないましょう。
それと同時に、サイト内にあるコンテンツの質を高めていくことも意識する必要があります。
好意的なサイテーションの方が効果が期待できるため、認知度を高めると同時にサイトの質も高めていきましょう。
広告や引用など、様々な媒体により認知度向上を図る
サイト名やブランド名の認知度を高めることが、サイテーションの獲得には欠かせません。
SNSの利用やブランド名をわかりやすいものにするなどの策を紹介しましたが、様々な媒体にて広告が貼り付けられたり引用されることで、より認知度を高めていくことが可能です。
大手企業が流しているテレビCMは膨大な予算がかかってしまうため困難ですが、動画広告やバナー広告、新聞広告などであれば、テレビCMほど予算をかけずとも多くの人の目に留めることができます。
認知度を高めサイテーションの獲得を狙うときは、様々な媒体を駆使して多くの人に知ってもらえるようにしましょう。
サイトの質を高め、良質なページをSNSなどで宣伝する
サイテーションにてSEOとMEOの対策を行なうとき、サイトの質を高めていくことも重要です。
良質なページを増やすことでGoogleからの評価も高まり、好意的なサイテーションが増えていきます。
良質なページを増やすためには、ユーザーの検索意図をよく理解し、コンテンツを作っていくことが大切です。
信頼性や専門性、オリジナル性などを意識しつつ、質の高いページづくりを心がけてみましょう。
良質なページが完成したら、そのことについてSNSで宣伝する方法もおすすめです。
SNSを見た人が有益な情報が載っているサイトであると判断し、訪れる可能性も高まります。
ページの質を高めていくことを意識すると、自然とサイテーションの獲得にもつながっていくのです。
提供しているサービスの質を高める
自社が提供している商品やサービスの質を高めることも、サイテーションの獲得につながります。
ユーザーの満足度に注目し、クレームがあった場合には迅速に対応しましょう。
たとえば、ウェブページが見づらいという意見がある場合、早急にサイトを整えて見やすくしていくことが大切です。
小さなことから丁寧に対応していくと、ユーザーの満足度が高まっていきます。
悪評が広がってしまわないよう、ユーザーからの意見を真摯に受け止め対応していくことが大切なのです。
悪評が多くSNSでもマイナスイメージにつながる発言をされてしまうと、Googleからの評価も下がってしまいます。
検索結果に反映しアクセス数にも影響が及ぶため、提供しているサービスの質を高め、ユーザーの意見にも耳を傾けるようにしましょう。
Googleサーチコンソールでサイト名がどれだけ検索されているかチェックする
自サイトがどれだけの人の目に留まっているかを調べるためには、Googleサーチコンソールが便利です。
獲得したサイテーションにより、実際にどれくらいのユーザーがサイトに訪れたかを知ることができます。
期間を絞って検索することも可能なため、どのようなタイミングでサイトに訪れるユーザーが多いのかを把握することができます。
SNS検索の情報もわかるため、どのような発信に対してユーザーが反応しているかを調べることができ、サイテーションの獲得状況について知るきっかけとなります。
次に何を投稿したら良いのかという方向性も見えてくるため、よりサイテーションの獲得につなげることができるのです。
サイテーションの獲得状況を確認する方法
サイテーション獲得のために対策を行なっていくなか、Googleサーチコンソールを使って状況を確認する方法をご紹介しました。
Googleサーチコンソールを使う以外の方法でも、サイテーションの獲得状況を調べることができるため、その詳細について解説していきます。
Googleで検索する
サイテーションの獲得状況を確認するためには、Googleで検索する方法があります。
Googleの検索窓に、「“サイト名”-sit:サイトURL」と入力して検索してみましょう。
サイトURLのところに対象となるドメインを入力することで、そのドメインを覗いたサイテーションを含んだサイトが一覧となって表示されます。
検索結果には良い内容のものも悪い内容のものも出てきますが、サイテーションの獲得状況を知る際に参考になります。
Yahoo!リアルタイムの検索機能で検索してみる
Googleの他に、Yahoo!リアルタイムを使って検索する方法もあります。
Yahoo!リアルタイム検索機能を使うと、ツイッターやFacebookなどで自サイトについて言及されている投稿を確認することができます。
無料で利用できるツールなので、気になるときにいつでも検索できるのがメリットです。
Googleで検索するときと同じようにして調べられるため、どのようなタイミングと内容で言及されているのかを確認してみましょう。
サイテーション獲得における注意点
サイテーション獲得を狙っていくうえで、正しい情報を多くの人に届けることがポイントとなります。
サイテーション獲得を行なうときにはいくつかの注意点もあるので、確認しておきましょう。
自作自演はNG
第三者による言及によって自サイトの知名度を上げるのがサイテーションです。
そのため、自作自演はNGとなります。
自然にサイテーションを獲得することを意識し、サイトの質を高めたりSNSで発信していくことが基本です。
自作自演はGoogleからペナルティを受ける可能性もあるため、注意しましょう。
悪いサイテーションが発生しないよう気を付ける
あくまでも自然にサイテーションが発生するよう、正しい方法で対策を取っていくことが重要ですが、悪いサイテーションが発生してしまうこともあります。
そこで、日ごろから悪いサイテーションが発生しないよう気を付けながら対策を行ないましょう。
お店に関する良くない口コミが投稿されることもあるため、できる限り質の高いサービスを提供できるよう努力する必要があります。
悪い言及を増やさないよう、小さなことにも注意しながらサイテーション獲得を進めていくことが大切です。
サイテーションの獲得事例
サイテーション獲得を意識し対策を取った結果、効果が獲得できた事例もあります。
以下の事例を参考に、自サイトにおいても実践してみてください。
ファッション関連のECサイトにおけるサイテーション獲得事例
多くの人が訪れるファッション関連のECサイトにおいて、サイテーションが獲得できた事例をご紹介します。
特定のブランドアイテムをインスタグラマーに紹介してもらい、そのアイテムをユーザーにプレゼントするという内容のキャンペーンを実施しました。
同時に2人のインスタグラマーを起用し、SNSではストーリーと通常投稿の両方を実施、キャンペーンページへのリンクを記載、ショッピングサイトにて会員登録が完了した後にキャンペーンに応募ができるといった内容で行ないました。
その結果、インスタグラム上で多くのユーザーがサイトへ訪れ、キャンペーンにも応募をしてくれました。
SEOという観点においては、キャンペーンで取り上げた特定のブランドが注目され、検索結果にて1位と2位を獲得しました。
1ヵ月間ほど、上位をキープし、多くのユーザーに注目されました。
実際の事例をみると、どのような流れでサイテーション獲得につながるのか、またSEO効果が期待できるのかを知ることができます。
ツイッターやFacebookなどでサイテーションを獲得した事例なども調べ、自サイトのサイテーション獲得に役立ててみましょう。
MEO対策ではサイテーション獲得が重要!方法や注意点、事例などを参考に実践してみよう
地域に関するキーワードや自社の店舗をより多くのユーザーに知ってもらいたいとき、サイテーションの獲得を実践するのがおすすめです。
MEOだけでなくSEOにも関係があり、自サイトや実店舗の注目度も高めることができます。
サイテーションの仕組みと獲得方法を確認し、さっそく自サイトにおいて始めてみましょう。
具体的な方法を確認するとき、注意点も合わせてチェックしておくと、より安心してサイテーションの獲得を行なうことができます。