コミュニティマーケティングとは?いま取り組むべき理由と手法や成功のポイントを解説

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コミュニティマーケティングとは?いま取り組むべき理由と手法や成功のポイントを解説

コミュニティマーケティング

スマートフォンが普及して、誰もが手軽に情報を手に入れることができる現代社会において、情報発信する側は企業だけでなく個人からも可能となりました。

FacebookやTwitter、InstagramといったSNSの利用が日常となり、より同じ趣味・趣向の人と簡単に繋がることができるようになっています。

そのような中、様々なマーケティング手法があるなかで今注目されているのが、コミュニティマーケティングです。

今回は、企業とユーザーとの距離をより縮めることができるコミュニティマーケティングというマーケティング手法について詳しく解説します。

もっと多くの人に自社の商品・サービスを知ってもらいたい、ユーザーのリアルな声を大事にしたいと考える企業にとって、ぜひ実践してもらいたいマーケティング手法です。

Contents

コミュニティマーケティングとは?

コミュニティマーケティングとは

コミュニティマーケティングとは、どのようなマーケティング方法になるのでしょうか?

コミュニティマーケティングの説明から種類、従来のマーケティングとの違いについて見ていきます。

コミュニティマーケティングについて

コミュニティマーケティングとはSNS上といったオンラインから、イベントなどのオフラインの場まで、コミュニティを通して自社の製品やサービスを販促していくというマーケティング手法です。

コミュニティマーケティングの場については、以下の2種類があります。

  • 自然発生したコミュニティ
  • 企業が作ったコミュニティ(イベントなど)

さらに、誰でも参加できるコミュニティなのか、一定条件をクリアした人(購入者など)のみが参加できるコミュニティなのかといった違いもあります。

従来のマーケティングとの違い

従来のマーケティングというと、潜在顧客に幅広くアプローチしながら認知度を高めていき、最終的に顧客になってもらうという手法になります。

一方のコミュニティマーケティングは既存の顧客に対してアプローチを行ない、顧客を通じて興味や関心をもった見込み客を増やしていくという手法です。

このように、従来のマーケティングとコミュニティマーケティングには違いがあります。

コミュニティマーケティングが必要とされている理由

オンラインやオフライン、様々な場を設けてユーザーに自社の製品・サービスに関心を持ってもらうことができるコミュニティマーケティング、なぜ今取り組むべきとして注目されているのでしょうか?

国内人口の減少による市場規模の縮小

国内の人口が減少していることによる市場規模の縮小が、コミュニティマーケティングが注目されている理由の一つとして考えられます。

国内人口が減るにつれ、物を購入して消費する層である現役世代の動きも下降していくことになるのです。

これからは新規顧客の獲得よりも顧客育成が重視されているため、既存顧客により満足してもらい、継続して自社の商品・サービスを利用してもらうという企業の考え方にも役立てることができるのです。

SNSの普及と現代人の帰属欲求

コミュニティマーケティングが必要とされるようになった背景には、SNSの普及やライフスタイルの多様化による帰属欲求が挙げられます。

SNSを利用する人は年々増え、人々は何かしらのコミュニティに属したいという帰属欲求を持つようになりました。

SNSを利用することで自身と興味や関心が近い人とコミュニケーションを取るようになり、コミュニティを作ることが簡単になったという点も背景として考えられます。

マスマーケティングの効果が薄れてきた

潜在顧客に商材のプロモーションを行なっても、関心がなければ購入まで至る流れが期待できません。

そこで、マーケティングにおいて商材に対して関心を持ってもらうことから始める必要が出てきたのです。

このような背景から、コミュニティを通して商品やサービスを利用しているユーザーの様子を届けることができ、商材に関心を持ってもらえた人の購買意欲をそそるというマーケティング手法が重視されるようになりました。

多くの人に幅広く自社について知ってもらうというよりは、関心を持ったユーザーを中心に商品・サービスの紹介などを行なっていくという動きがみられるようになってきたのです。

コミュニティマーケティングは時代の流れに合っている

コミュニティマーケティングは、今の時代の流れに求められているマーケティング手法といえます。

コミュニティマーケティングをおこなう目的は、大きく分けると以下の3つが挙げられます。

ユーザーのリアルな声を拾う

コミュニティ上で様々なコメントがやり取りされることで、ユーザーのリアルな声を知ることができます。

思ったことや感じたことをリアルタイムに伝えられるという点から、ユーザーは気軽に発信してくれます。

企業側にとっては、リアルな声を拾ってより良い商品やサービスを作っていくために役立てることができます。

ロイヤリティの向上

ロイヤリティの向上については、コミュニティの場でユーザー同士が話し合うことにより、商品やサービスに対する愛着が増すことが期待できます。

ここから、ファンを増やすことができ、コミュニティ上で企業がファンの要望や質問に対して回答していくことで信頼関係も築けるでしょう。

カスタマーサポートのコスト低減

最後に、コミュニティの場がカスタマーサポートとしての機能を果たせるようになるため、企業側はカスタマーサポートにかかるコストを削減することができます。

カスタマーサポートを設置しなくても、コミュニティの場でユーザーが疑問に思っていることなどを尋ねることができるのです。

コミュニティマーケティングのメリットについて

コミュニティマーケティングのメリット

コミュニティマーケティングには魅力的なメリットがあります。

どのようなメリットがあるのかを知り、自社の商品・サービスを認知してもらうための手段として活用してみましょう。

コストをかけずに始めることができる

コミュニティマーケティングは、始めるにあたってコストをかける必要がありません。

企業側でコミュニティの場を用意するケースと、自然発生したコミュニティの場との2つがありましたが、どちらもSNSを利用することでコストをかけずに始めることが可能です。

コミュニティマーケティングは、SNS以外にもコミュニティサイトを立ち上げて行なう方法もあります。

コミュニティサイトを立ち上げる際にはサーバーの契約費や人件費などが発生してきますが、費用対効果は高いといえます。

ファンが増えてブランディング向上につながる

コミュニティの場ですでに顧客となっているユーザーが商品やサービスを使って生活を充実させていることがわかると、他のメンバーはどのような商品・サービスなのかが気になり、関心を持ってくれます。

多くのメンバーが活発にコミュニケーションを取っているコミュニティであれば、熱のあるユーザーやファンの数が多い状態を示していることにもなります。

ここから、商品・サービスのブランディング向上が期待できるようになるのです。

顧客が商品・サービスをリピートして購入してくれる、まだ試したことのない人に紹介してくれることにより、成果が感じられるようになります。

顧客の生の声を知ることができる

コミュニティの交流では、より近い距離で顧客とのやりとりをすることが可能です。

ここから、顧客の生の声をより知ることができるのです。

サービスに関する満足度、不満に感じていることなどを体験に基づいて発言してもらうことで、今後の商品・サービスの改善へ役立てることができます。

コミュニティマーケティングでは顧客の生の声が企業側に届きやすくなり、さらなる商品やサービスの発展にもつなげていくことができるのです。

コミュニティの存続が会社の財産になる

SNS上などで一度作られたコミュニティは、そう簡単に消えることはありません。

順調にコミュニティが機能すると、企業が介入することなくファンやユーザーによって運営され続けられます。

その結果、コミュニティがブランディング向上やカスタマーサポートとしての機能を持つ場にもなります。

コミュニティが形成され存続されると、会社にとって大きな財産になるといえるのです。

コミュニティマーケティングのデメリット

コミュニティマーケティングのデメリット

メリットが多くあるコミュニティマーケティングですが、いくつかデメリットもあるので確認しておきましょう。

コミュニティマーケティングのデメリットには、以下のような点が挙げられます。

成果が出るまでに時間がかかる

コミュニティマーケティングは成果が出るまでにしばらく時間がかかることを念頭に置いておきましょう。

半年から数年といった期間を想定しておくことが必要であり、より良いコミュニティを作り上げていくためにはじっくり時間をかけていかなければなりません。

独自のノウハウを持って取り組む必要がある

また、独自のノウハウをもって取り組む必要があるという注意点もあります。

SNSの運用や顧客とのコミュニケーション、見込み顧客へのセールスなど様々な対応が求められます。

ここから、あらゆる場面に対応できるようなスキルが必要となるのです。

コミュニティマーケティングに適した人材を選ぶということも、企業にとっての課題となります。

コミュニティマーケティングの具体的な手法

コミュニティマーケティングが機能することで、企業側・ファン・ユーザーにとって様々なメリットが期待できます。

では、コミュニティマーケティングは何から始めれば良いのでしょうか?

ここでは、コミュニティマーケティングの具体的な流れについてご紹介します。

目的を明確にする

最初に、コミュニティマーケティングを行なう目的を明らかにしましょう。

何のためにコミュニティを作るのか、どのような目的のコミュニティなのかを明確にしておかないと、いざ運営していくときに方向性がぶれる可能性があります。

たとえば、次のような内容をコミュニティマーケティングの目的にしてみると良いでしょう。

  • 商品やサービスに対するユーザーの意見を調査する
  • ユーザーとの交流を図る

自社が何のためにコミュニティマーケティングを始めようとしているのかを考え、目的を明確にしてから具体的な方法へ取り掛かるようにしましょう。

社内で共有して理解を得る

コミュニティマーケティングを行なう目的が明確になったら、次に社内で情報を共有して理解を得ましょう。

コミュニティマーケティンは長い目で見て取り組むべきマーケティング施策であるという点から、社内の理解を得ておく必要があります。

社内の理解を得る前に始めてしまうと、成果が現れていないけれど行なう意味があるのか?などと言われてしまうことがあるからです。

社内で情報を共有して理解を得た上で、具体的な施策に移るようにしましょう。

どこでコミュニティサイトを作るかを決める

無事社内の理解を得られてコミュニティマーケティングを始めるとなったら、どこでコミュニティサイトを作るか考えましょう。

ツールによってメリット・デメリットがあるため、自社の商品・サービスに関するコミュニティサイトを立ち上げる際には慎重に検討することが大切です。

以下にて、ツールの種類ごとに特徴をまとめてみました。

方法メリットデメリット
SNS・コストや手間がかからない
・いつでも始められる
・投稿内容の管理がしづらい
・コミュニティのメンバー数を把握しづらい
・ユーザー同士のトラブルへの対策がとりにくい
コミュニティサイト・投稿内容の管理がしやすい
・ユーザー同士のトラブルへの対策がとりやすい
・会員数や投稿数などを把握できる
・コストがかかる
・コミュニティサイトを立ち上げるのに時間がかかる
・ユーザーに登録してもらう必要がある

SNSまたはコミュニティサイトのどちらかを利用して立ち上げることになるため、それぞれの特徴を押さえた上で自社に合う方法を選ぶようにしましょう。

マニュアルを作って共有する

どの方法でコミュニティサイトを立ち上げるか決まったら、スムーズに運営していけるようにマニュアルを作って共有しましょう。

コミュニティを運営する目的や、どのような投稿を削除するかなどのルールをあらかじめ決めておけば、社内だけでなくユーザーにオンライン上で公開することでルールを共有することができます。

トラブルの防止や対策のためにも、マニュアルを作って共有することは必須です。

無事にマニュアルが完成したら、社内で共有するだけでなくユーザー向けのものも用意して確認してもらいましょう。

コミュニティを立ち上げる

マニュアルの作成・共有まで完了したら、いよいよコミュニティの立ち上げです。

無事にコミュニティサイトが完成したところで、オンラインとオフラインの両方において宣伝を行ない登録をしてもらいましょう。

SNSを利用する場合は、公式アカウントのフォロワー数を増やしたり、ハッシュタグの拡散に力を入れてみてください。

公式アカウントでハッシュタグがついた投稿を積極的にリツイートするなどして、SNS上で自社の商品・サービスが多くの人の目に触れるようにしてみましょう。

ライブ動画の配信にも挑戦してみる

ライブ動画の配信も、コミュニティを発展させるために視野に入れてみましょう。

SNSのなかにはYouTubeやインスタライブなどがあり、よりリアルなやり取りが可能となります。

ユーザーがコメントしたり、ユーザー同士や企業の商品担当者とリアルタイムにやり取りを行なうことができます。

コミュニティの立ち上げまで完了したら、ライブ動画の配信についても検討してみてください。

コミュニティマーケティングを成功させるためのポイント7選

コミュニティマーケティングを成功させた女性

コミュニティマーケティングを成功させるためには、いくつかのポイントを押さえておくことが大事です。

次のような点を押さえて、コミュニティマーケティングが成功するよう実践に移してみましょう。

中長期的に見てマーケティングを行なうこと

コミュニティマーケティングは、短い期間ですぐに成果が現れるものではありません。

中長期に見て、戦略を練りながらマーケティングを行なう必要があります。

コミュニティの場でユーザーとの交流を深め、良好な関係を作り上げていくことが大事です。

ユーザーとの良好な関係はすぐに築けるものではないため、長い目で見て行なう必要があるのです。

コミュニティの場で商品・サービスを販売するのは避ける

コミュニティの場で商品やサービスを販売しないこともコミュニティマーケティングを行なう上で重要なポイントとなります。

会話の流れで商品を紹介するということはあっても、コミュニティの場で会員限定向けに商品を販売するなどは敬遠されるため避けるべきです。

コミュニケーションの場であるコミュニティなので、商品を売り込むのではなくまずはユーザーとの交流を深めるようにしましょう。

参加者のことを第一に考えてマーケティングを行なう

コミュニティマーケティングを行なう際には、参加者のことを第一に考えながら施策を取ることが大切です。

コミュニティが盛り上がり、会員数も増えていくのが企業にとっての理想にはなりますが、企業側だけでコミュニティが運営されるようなことにはならないようにしましょう。

ユーザーと企業、またはユーザー同士が交流を図る場であることを理解しましょう。

企業側はユーザーにとって居心地の良いコミュニティを作り上げることが求められます。

ユーザーに不快な思いをさせないよう、炎上やトラブルを避けるためにもユーザー第一でマーケティングを行なうようにしてみてください。

コミュニティを運用する際のガイドラインを作成する

コミュニティを運用するためのガイドラインを作成して、コミュニティで禁止されている事項や投稿削除基準、運営の免責事項などをまとめておきましょう。

企業としてコミュニティを運営するにあたっては、ガイドラインを作成してルールを明確にしておく必要があります。

コミュニティの管理を行なう企業側の担当が変わったとしても、ガイドラインに沿って運営を行えば問題なく引き継ぎがなされるでしょう。

トラブルが発生した際のマニュアルも作成しておく

コミュニティの場では、トラブルが起きることもあります。

そのため、万が一のトラブルに冷静に対処できるようマニュアルを整えておきましょう。

ユーザーと企業の間、ユーザー同士の間でトラブルが起きることがあり、どのようなトラブルが起きうるのかを想定しながら細かくマニュアルを作成しておくことをおすすめします。

マニュアルが完備されていれば、急なトラブルのときにも冷静に正しく対処することができます。

積極的にコミュニティに参加してもらえるような工夫を心がける

コミュニティは、参加者がいないことには成り立ちません。

そこで、ユーザーに積極的にコミュニティに参加してもらえるような工夫が必要となります。

初めてコミュニティに参加する人が入りやすいように初心者コーナーを設ける、気軽に何でも話せるコーナーを作るなど、誰でも参加しやすいコミュニティを完成させることが大事です。

参加者同士が交流できるコーナーを作っておくと、より楽しく参加してもらえるでしょう。

初期メンバーは慎重に選ぶ

企業が中心になってコミュニティマーケティングを始めるときには、初期メンバーを慎重に選ぶようにしましょう。

情報を発信してくれる人、コミュニティを引っ張ってくれるようなリーダー気質の人などがメンバーに適しています。

さらに中心となるメンバーに協力してくれるフォロワーの存在も重要です。

よりユーザーが満足できるようなコミュニティを作るため、初期メンバーの選び方にもこだわってみましょう。

コミュニティマーケティングの重要性を理解してユーザーとともに自社を発展させよう

コミュニティマーケティング担当

コミュニティマーケティングは、企業とユーザーとがより近い距離でやりとりを行なうことができ、お互いにメリットがあるマーケティング手法です。

企業にとっては自社製品の認知や販売促進につながりますし、ユーザーにとってはより快適に製品を利用できるようになります。

コミュニティマーケティングが注目されるようになった背景やメリット、具体的な方法と成功させるためのポイントなどを押さえて、ユーザーが楽しく参加してくれるようなコミュニティ作りを目指してみましょう。

この記事の監修者

東京のWEBマーケティング会社「株式会社ミレニ・エイツ」の代表取締役

新家 靖樹

経営コンサルティング会社を経て、株式会社ミレニ・エイツを設立。SEO対策やMEO対策をはじめ、広告運用やSNSマーケティングなど、業種業態にあったWEBマーケティング施策にて幅広いジャンルの中小企業をご支援。スタートアップ企業をはじめ集客に悩んでいる経営者様のパートナーとして、制作から運用までサポートしており、業種問わず成果を実現。
コミュニティマーケティングのことなら、お気軽にご相談を。

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