「URLパラメータって何?」
「URLパラメータはSEOに影響があるの?」
「URLパラメータを設置するときの注意点やポイントを知りたい」
この記事では、上記のような疑問を抱えている人のためにURLパラメータについて詳しく解説します。
URLパラメータとは何なのか、種類やメリット、設置方法、注意点などを記載するので、自サイトの発展につなげていくことができるでしょう。
SEO対策をより本格的に行ないたい、効率よくサイトの運営を行なって多くのユーザーに認知してもらいたいというときは、ぜひURLパラメータについてご確認ください。
Contents
URLパラメータとは
URLパラメータとは、URLの最後に付け加える文字列のことを指します。
サーバー側で動くプログラムに情報を送るために設定されるものです。
パラメータとは、サーバーに情報を送る目的で外部から付けられる変動要素のことを示しており、外から情報を追加して結果に変化を出すものです。
一般的にはURLの最後にクエスチョンマークをつけて、その後にパラメータ名という順に使用します。
パラメータを複数付ける場合は、「&」で区切り、サーバーに送りたいデータをURLの最後に付け足していきます。
URLパラメータの種類
URLパラメータは、種類によって使用目的が異なります。
URLパラメータには2つの種類があるので、それぞれの特徴を見ていきましょう。
パッシブパラメータ
パッシブパラメータは、情報収集が主な役割となっています。
どのページから自社のサイトにアクセスしたのかを調べるために、URLの末尾に付け加えるパラメータをパッシブパラメータと呼ぶのです。
そのため、URLパラメータが付いていても付いていなくてもコンテンツに変化はありません。
Googleアナリティクスなどのツールを使って、ユーザーの動きや潜在時間などを計測する際に利用されます。
表示するコンテンツに変化がないことから、ダミーパラメータという呼ばれ方をすることもあります。
アクティブパラメータ
アクティブパラメータはパッシブパラメータとは異なり、URLパラメータを末尾に付けることでコンテンツの内容に影響を及ぼします。
URLパラメータが付いているURLと付いていないURLとで、画面に表示される内容が変わってくるのです。
このアクティブパラメータは、インターネット上のECサイトで利用されることが多いです。
数多くの商品を扱っているECサイトでは、ユーザーが求めている商品のページまでたどり着くのに時間がかかってしまいます。
アクティブパラメータを活用すると、価格順や人気順などから商品を絞り込んだり、色やサイズなどから商品を探すことができるのです。
SEO上有利なURLはどっち?
URLパラメータにはパッシブパラメータとアクティブパラメータの2種類がありますが、SEO対策を行なう上で有利といえるのはどちらなのでしょうか?
結論から述べると、どちらのURLパラメータを設置しても重複コンテンツが存在しておらず、正しくインデックスされていれば評価は変わらないと言われています。
以前まではアクティブパラメータよりもパッシブパラメータの方がSEOにおいては有利とされていましたが、検索エンジンの性能向上に伴い、両者に大差はなくなりました。
URLパラメータを設置するメリット
URLパラメータを設置することで、以下のようなメリットが期待できます。
メリットを押さえて、自サイトにURLパラメータの設置が必要であるかどうかを検討してみてください。
ユーザーの流入経路について知ることができる
URLパラメータを設置することで、ユーザーの流入経路について知ることができます。
ユーザーがサイトや広告、SNSなど、どの媒体からサイトへやってきたかがわかるようになるのです。
さらに、ユーザーの流入経路などを分析していくなかで、どのような媒体を活用すると自社の発展につながるかも見えてきます。
自然検索とCPCの区別が可能になる
URLパラメータのメリットには、自然検索とCPC(クリック報酬型広告)の区別ができるという点も挙げられます。
URLパラメータを設置していないとなると、すべてのユーザーが自然検索によってサイトへ訪れたと計測されてしまい、自然検索と広告の区別ができません。
また、Yahoo!運用型広告の場合、URLパラメータを設置しておかなければGoogleアナリティクスを通じての自然検索と広告の流入が区別できないようになっているので注意が必要です。
有料広告を活用し、費用対効果をしっかり確認したい場合や、Yahoo!の運用型広告を利用している場合はURLパラメータの設置をしておくと良いでしょう。
複数の有料広告を使用しているときは、広告ごとにパラメータを設定して集客効果を計測することもできます。
URLパラメータの活用シーン
URLパラメータの概要から種類、メリットなどをご紹介しましたが、実際にはどのようなシーンで活用できるのでしょうか?
ここでは、URLパラメータの活用シーンについて具体例を挙げていきます。
広告の出稿
URLパラメータは、広告を出稿する際に活用することができます。
広告配信先のURLにURLパラメータを設置しておくと、特定の情報を付け加えることができるのです。
ここから、どの広告からサイトへの訪問があったかを正確に知ることができます。
広告によってどのような効果が現れているかについて、より詳しく把握できるため、運用の改善に役立てることもできるのです。
流入分析
URLパラメータは、サイトの流入分析を行なう際にも役立ちます。
特定のキーワードやメディアからの流入を測定するために、URLパラメータを使ってユーザーの流入先を識別することができるのです。
サイトの流入分析がより細かくできるため、自社にとって必要なSEO対策に取り組んでいくことができます。
MAツール
MAツールを活用するときにも、URLパラメータが重要となります。
MAツールとは、新規顧客を獲得するためのマーケティング施策を管理・自動化するツールの総称です。
見込み顧客に対してコンテンツを配信したり、サイトやブログのアクセス解析などにも対応しています。
MAツールの一つであるメール配信の際にURLパラメータを使用すると、どのメールからサイトへの訪問があったかを正確に知ることができるのです。
ここから、MAツールにURLパラメータを活用すると、メール配信による効果の測定や改善を図っていくことができます。
メール以外に、キャンペーンを運用するときにおいてもURLパラメータを使うとどのキャンペーンから訪問があったかを把握することも可能です。
SEO対策の一環としてMAツールを導入しているのであれば、URLパラメータも設置しておくと良いでしょう。
URLパラメータのSEOへの影響について
URLパラメータは、複数使用する場合においてSEOへ影響を及ぼす可能性があるので把握しておくことが大切です。
アクティブパラメータはインデックスに注意が必要
アクティブパラメータではインデックスが可能ですが、SEOにとって良い面と悪い面とがあるので注意したいです。
アクティブパラメータがマイナスに働いた場合、サイトのクロールやインデックスに問題が起きることがあります。
たとえば、以下のようなときにアクティブパラメータがマイナスに動くことがあるので確認しておきましょう。
アクティブパラメータがマイナスに働く事象 | マイナスとなる要因 |
---|---|
並べ替えパラメータ | 商品一覧ページで商品が表示される順を変えるために条件を指定したときに発生します。並び順は違っても掲載される商品が同じになるので、重複ページが生成されてしまうことになるのです。 |
カレンダー | 過去から未来の日付にわたってカレンダーのページが大量に生成されると、不要なクロールが発生します。 |
上記のようなトラブルが発生すると、クローラーは無駄にクロールすることになります。
その結果、クロールしてほしいページがクロールされにくくなり、SEOにも影響が出てくるのです。
【合わせて読みたい記事】
内部リンクを使用すること自体はSEOに影響はない
通常、内部リンクにアクティブパラメータを使用すること自体は問題ありません。
内部リンクを設置すると、サイト内の回遊率を高めていくことができます。
ほとんどのアナリティクスシステムにトラッキング機能が備わっており、URLにパラメータを追加しなくてもデータを記録することができます。
なので、トラッキング目的で使用されるような受動的なパラメータを内部リンクに使用すことは避けたいです。
URLパラメータを設置するときの注意点
URLパラメータを設置するときには、気を付けたい注意点がいくつかあります。
特に、以下の3つの点に注意して設置するようにしましょう。
- 重複コンテンツの発生を防ぐ
- リダイレクト設定を行なう
- パラメータに日本語は使用しない
それぞれの注意点について、詳しく見ていきます。
重複コンテンツの発生を防ぐ
URLパラメータを使用するときは、重複コンテンツが発生しないように気を付けましょう。
ECサイトなどで商品の絞り込み検索をしたときに、指定した条件が違うのに表示されるコンテンツが同じになることがあります。
このようなケースでは、URLが違っていてもサイトの表示内容が同じになるので、検索エンジンは重複コンテンツだとみなします。
そうなるとサイトのSEO評価が下がる可能性があるので、重複コンテンツであるとみなされないよう対策をしておくべきです。
重複コンテンツの発生を防ぐため、URLパラメータを設置する際にはcanonicalタグを記載してURLの正規化をしておきましょう。
リダイレクト設定を行なう
URLパラメータを設置する際は、リダイレクト設定も忘れずに行ないましょう。
パラメータの情報が遷移先のサイトへ正しく引き継がれるように設定しておくのがリダイレクトです。
リダイレクト設定をしておかなければ、今までのパラメータ情報が失われ、折角取得したデータを計測できなくなるので注意してください。
重複コンテンツの発生を防ぐcanonicalタグの記述と合わせて、リダイレクト設定もしておきましょう。
パラメータに日本語は使用しない
URLパラメータに日本語は使用しない点も意識するようにしましょう。
日本語を使用すると文字化けを起こし、データを正しく集計できなくなる場合があります。
サイトのSEO評価が下がることを防ぎ、検索エンジンに正しく認識してもらえるよう、URLパラメータには英数字を使うようにしてください。
書き間違いがないよう気を付ける
URLパラメータを設置する際、書き間違いがないよう慎重に作業を進めていきましょう。
書き間違いがあると正しい計測ができなくなってエラーが生じ、SEOにも悪影響が及ぶ場合があります。
慣れるまでは自動生成ツールを使うなどして、書き間違いがないようにしましょう。
URLパラメータの設定方法
URLパラメータを記述するときは、いくつかのルールを守って設定していく必要があります。
次のルールを守って、URLパラメータを設置してみましょう。
- ?から始める
- 複数のパラメータを追加する際は「&」でつなげる
- パラメータ値とは対になるようセットで追記する
- utm_sourceとutm_mediumとutm_campaignは必ず追加する
- ?が使えるのは1回のみ
URLパラメータは、自身で記述することができますが、ツールを活用すれば自動で記述させることができます。
URL生成ツールにサイトのURLや値などの項目を入力すると、自動でURLパラメータを作成してくれるのです。
手動での作業は入力ミスが起きる場合がありますが、自動生成ツールを利用すれば正確に記述ができるので安心です。
URLパラメータを設置したいけれどうまくできるか不安というときは、自動生成ツールを活用してみましょう。
Googleアナリティクスを活用するときのURLパラメータ
Googleアナリティクスを使って分析を行なう際は、「utmパラメータ」というURLパラメータを設定していきます。
サイトの分析を行ないたい場合は、以下に記載する5つのutmパラメータを設置しておくと良いです。
utmパラメータの種類 | 目的 |
---|---|
utm source | GoogleやYahoo!などのうち、ユーザーがどこから流入したかを識別する |
utm medium | 自然検索、CPC、メルマガなどのうち、ユーザーがどの媒体から流入したかを識別する |
utm campaign | 自社の商品やサービスに関するキャンペーンに関するページを識別する |
utm term | 広告管理画面などで事前に設定しておいたキーワードを識別する |
utm content | 広告のコンテンツや画像などを識別する |
utmパラメータの種類によって取得できるデータが異なるので、Googleアナリティクスを利用する場合は参考にしてください。
URLパラメータの特徴やメリット、注意点を押さえて正しく設置してみよう
URLパラメータの種類やメリット、SEOへの影響、注意点などについて説明しました。
サイトの種類やSEO対策を実践していくなかで、URLパラメータは設置しておくと良いケースがあります。
URLパラメータを活用することでユーザーのサイトへの流入経路を把握したり、それぞれのユーザーに適したコンテンツが表示できるようになります。
URLパラメータを正しく理解して適切に設置できれば、効率よくサイト運営を行なうことができます。
設置する際には、SEOへの影響や注意点についてもよく理解した上で取り組んでみてください。