SEO対策を行なうとき、検索エンジンにて上位に表示されるよう様々な施策を実施していきます。
なかでも大切なのが、Googleにどのように評価されるかであり、評価の内容によってサイトの価値が決まるといっても過言ではありません。
そのようななか、ブラックハットSEOとホワイトハットSEOという言葉を見かけることがあります。
両者にはどのような違いがあるのか、またSEO効果を高めていくためにできる正しい対策方法などについて解説します。
Contents
ブラックハットSEOとホワイトハットSEOの違いとは?
ブラックハットSEOとホワイトハットSEOの違いを理解することで、正しくSEO対策を行なうことができます。
そこでまずは、両者の違いを確認してみましょう。
Googleが推奨するガイドラインに則っているかどうか
ブラックハットSEOとホワイトハットSEOの違いをみるとき、まず注目したいのがGoogleが推奨するガイドラインに則っているかどうかという点になります。
- ウェブマスター向けガイドライン
- Google検索エンジン最適化スターターガイド
- 検索品質評価ガイドライン
上記3つのガイドラインをもとにSEO対策ができているかどうかを確認することで、ブラックハットSEOとホワイトハットSEOについて見えてきます。
ユーザーのことを考え施策ができているかどうか
ブラックハットSEOとホワイトハットSEOについてみるとき、Googleが推奨するガイドラインを参考にすると同時に、ユーザーのことを考え施策ができているかが重要なポイントとなります。
検索エンジンにどのように評価されるかだけでなく、ユーザー第一に作成されているサイトやコンテンツであるかを見極めることが大切です。
ブラックハットSEOはユーザーが思ってもいないサイトへと移動させたりしますが、ホワイトハットSEOについてはユーザー目線で安心できるサイトへ促すかたちとなっています。
ユーザーにとって質の高いコンテンツと判断されることで、Googleからの評価も高まるという流れです。
ブラックハットSEOについて
ブラックハットSEOとホワイトハットSEOの違いや区別のポイントについて紹介しましたが、ここではそれぞれの特徴についてさらに詳しく見ていきます。
両者の意味や違いを確認し、正しくSEO対策を行なえるようにしましょう。
過去においては検索順位を操作しやすく、不正な操作が通用していました。
しかし、今ではブラックハットSEOに関する取り締まりも厳しくなり、対象となるサイトにはペナルティも課されるようになっています。
被リンクの購入
ブラックハットSEOのなかでも代表的とされるのが、被リンクの購入です。
他サイトにお金を払い、自サイトのリンク付けを行なってもらうという方法です。
他サイトでも取り上げられている人気のサイトであると見せかけるための方法ともいえます。
他サイトにて紹介されているコンテンツは優良であるという認識から、このような方法を取り入れる人が増えました。
自作自演の方法に関しては、被リンクの購入以外に過剰なリンク交換なども挙げられます。
ナチュラルな被リンクは評価されますが、不自然かつ無理に設定されている被リンクについてはペナルティの対象にもなるため注意が必要です。
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自動で文章を作成するツールを使っている
サイト内に掲載するコンテンツの文章に関して、自動で作成してくれるツールを使っている場合にもブラックハットSEOとなります。
文法こそ間違っていないものの、意味がつながらない文章になりやすいです。
記事数を増やしたい、1記事のボリュームを増やしたいと考えるときに行なわれていた方法ですが、最近では取り入れる人が減ってきました。
Googleが高く評価するのは、ユーザーにとって有益なコンテンツとなったためです。
過剰にキーワードを詰め込む
SEO対策においては、特定のキーワードに注目したうえでコンテンツを作成していくことが重要です。
キーワードを意識するあまり、文章の中に無理に詰め込むようにした状態もブラックハットSEOといえます。
ユーザーにとって有益な情報を届けることができず、キーワードが何回も出てくることで文章の意味がわかりづらくなってしまいます。
自然な流れで読むことができる記事が評価されるようになった今、過剰にキーワードを詰め込んだ文章はブラックハットSEOとみなされるのです。
隠しテキストを挿入する
過剰にキーワードを詰め込むことだけでなく、隠しテキストを挿入することもブラックハットSEOに当てはまります。
隠しテキストとは見えないところにキーワードを詰め込む手法であり、ユーザーには見えない仕組みになっています。
検索エンジンだけに見えるようにキーワードを隠して表示するという方法です。
背景と同じ文字色を使って隠したり、文字の大きさを0にすることで隠しテキストを埋め込むといった手法が行なわれてきました。
今では隠しテキストの挿入もペナルティの対象となっているため、行なう人が減ってきています。
クローキング
ユーザーに提供するページと検索エンジンが読み取るページと、それぞれ内容が異なるのがクローキングです。
ユーザー用と検索エンジン用に2つのページを作り、アクセスするものに合わせて行き先を割り振ります。
その結果、検索エンジンにはSEOにのみ特化した記事を見せることができます。
読みやすさ関係なく、SEO目的で作られた記事を認識させることになるため、検索順位を操作できるとされてきました。
サイト運営者の業務を減らすために行なわれていた手法でもあります。
このクローキングに関しても、Googleのガイドラインでは禁止されています。
ブラックハットSEOのペナルティ
上記のようなブラックハットSEOを行なうと、今後のサイト運営にも大きくかかわるリスクやペナルティが発生します。
リスクやペナルティの内容には、以下のようなものが挙げられます。
- 検索順位が大きく下がる
- 検索エンジンのインデックスから削除される
- サイトのドメインごと削除される
- サイトを運営するIPアドレスの禁止
サイト全体の評価が大きく下がり、SEO対策どころではなくなってしまうのです。
検索順位を上げるはずが、100位よりも下になってしまうこともあります。
さらに、一度受けたペナルティについては二度と解除されない可能性もあるので注意が必要です。
Googleでは、ウェブマスター向けガイドラインにて、場合によってはスパムサイトをGoogleの検索結果から完全に削除することがあると述べているほどです。
ブラックハットSEOは、サイトの価値を大きく下げ、今後復帰するのが難しくなるようなペナルティが課される場合もあります。
ここから、ブラックハットSEOではなくホワイトハットSEOが注目されるようになりました。
次の見出しにて、ホワイトハットSEOについて解説します。
ホワイトハットSEOについて
ブラックハットSEOは、結果的に返ってサイトの順位を下げてしまうことにつながり、Googleからのペナルティも厳しいものとなっています。
このような動きから今注目されるようになったのが、ホワイトハットSEOです。
さっそく、ホワイトハットSEOについて詳しく見ていきましょう。
ユーザーと検索エンジンの両方にとって有益であるのがホワイトハットSEO
ホワイトハットSEOは、ユーザーと検索エンジンにとって有益な情報を提供するためのコンテンツ作りに関する対策のことを指します。
Googleのガイドラインを参考に対策を行なうと、ユーザーと検索エンジンの両方にとって有益なコンテンツを作成することが可能です。
快適性、使いやすさ、サイトの質などを極めていくのがホワイトハットSEOともいえます。
ホワイトハットSEOを意識したコンテンツとは
ホワイトハットSEOを意識していくとき、実際のサイト運営ではどのようなことに気を付ければ良いのでしょうか?
ホワイトハットSEOを意識したコンテンツについて見ていきます。
ユーザーの検索意図を満たしている
ホワイトハットSEOは、ユーザーと検索エンジンの両方にとって有益なコンテンツを作成することが大きな目的でした。
検索エンジンにおいては、ユーザーの検索意図を満たすコンテンツを評価したいと考えています。
ユーザーが知りたい情報に関して網羅しているサイトを評価し、上位の方に表示することが多いです。
ユーザーの検索意図を満たしていくなかで、質問の内容に対してのみ回答するという形では優良コンテンツと認めることができません。
質問の背景になるニーズにも注目し、様々な情報を網羅することが大切なのです。
ユーザーにとって必要な情報をわかりやすく提供している、そのようなサイトが適切にSEO対策できていると判断され、ホワイトハットSEOといえるのです。
E-A-Tを満たしている
E-A-Tを満たしていることも、ホワイトハットSEOにおいては重要です。
E-A-TとはGoogleが考える優良コンテンツの指標の一つであり、以下の意味を示します。
E-A-T | 意味 |
---|---|
Expertise | 専門性があること |
Authoritativeness | 権威性があること |
TrustWorthiness | 信頼性があること |
キーワードに関して情報を網羅しているか、その情報が信頼に足るものであるかなどを見極めていき、優良コンテンツかどうかを判断するのがE-A-Tです。
このE-A-Tにおいては、専門家によって書かれた記事のみが優良かつ信頼できるというものではありません。
専門家でなくても、キーワードに関しての情報量が多く確かな内容であると判断されることで、評価につながります。
E-A-Tを意識して高めていくことで、ホワイトハットSEOが可能となるのです。
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競合サイトと差別化できるコンテンツを用意する
一つのキーワードに注目してコンテンツを作成していくとき、同じキーワードで記事を掲載しているサイトも存在します。
いわゆる競合サイトになり、ユーザーの検索意図を満たせるよう意識しつつ差別化を図ることが重要となります。
競合サイトと差別化を図ることで、ユーザーにとっては新たな情報を手に入れることができるでしょう。
またGoogleからも、情報を網羅しているという点において評価される可能性が高いです。
キーワードに関連する内容で、様々な切り口から情報を提供することにより、Googleからもユーザーからも評価されるコンテンツとなります。
使いやすいサイトである
ウェブ上で情報を調べているとき、ユーザーにとっては使いやすいサイトであることが重要です。
どこに何が書いてあるかわからない、サイト全体が見づらいといった状態では、使いやすいサイトとはいえません。
記事一つひとつについて適切に見出しが使われている、スマートフォンでも見やすく整えられているなどのポイントに注目し、使いやすいサイトを目指すこともホワイトハットSEOの一つとなります。
使いやすいサイトづくりを心がけるため、次の点を意識しながら対策を取ってみましょう。
追加やすいサイト項目 | 詳細 |
---|---|
見出しの設定 | 一文は短めに、必要最低限の情報を記載し、見出しを見ただけでページに書かれている内容が理解できることが大切。 |
モバイルフレンドリーである | スマートフォンでページを見たときの文字の大きさや画質、表示スピードの速さの状態が最適化されていること。Googleも、2018年にモバイルファーストを公言し、モバイル用サイトを見て検索順位を決めていくとしている。 |
ページスピードの最適化 | 画像の表示やページの切り替わりを速くすること。ページなどが表示されないことでユーザーのサイト離脱につながるため、検索エンジンからもマイナス評価となってしまう。ページスピードを改善し、ユーザーにストレスがかからないようにすることが大切。 |
自然な被リンクを増やす
被リンクに関しては、不正に行なうとブラックハットSEOに該当し、ペナルティの対象となります。
一方で、自然な被リンクについては高く評価されやすいです。
自然な被リンクは、ユーザーが求めている情報を正しく提供していることで増えていきます。
キーワードを検索できるツールを活用し、ユーザーが何を知りたいと思っているのかをリサーチしてみましょう。
そのうえで、見出しやページの見やすさなどに注目していくと、ユーザーが満足できるコンテンツに仕上がります。
ホワイトハットSEOを行なう際に参考になる公式ガイド
ホワイトハットSEOを意識していくことで、Googleにもユーザーにも評価される優良サイトを目指すことが可能です。
どのようなポイントを意識するとホワイトハットSEOといえるのかについて上記で紹介しましたが、ここではホワイトハットSEOを行なう際に参考になる公式ガイドについて触れていきます。
ホワイトハットSEOを目指し対策を行なうとき、次の3つのガイドを参考にしてみましょう。
検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド
検索エンジン最適化(SEO)スターターガイドでは、検索エンジンとユーザーの両方にとって利便性について考え、サイト運営者に向けて具体例を記載しています。
コンテンツや画像の最適化、Googleとユーザーがコンテンツを理解できるようにする、サイトをモバイルフレンドリーにするなどの基礎的な対策法が紹介されています。
サイト運営やコンテンツを作成するときは、事前に目を通しておきましょう。
ウェブマスター向けガイドライン
検索エンジン最適化(SEO)スターターガイドに次いで確認しておきたいのが、ウェブマスター向けガイドラインです。
ここでは、ブラックハットSEOに該当する手法が13紹介されており、サイトを作っていくなかで注意すべき点について理解することができます。
ホワイトハットSEOについては、ガイドラインを守り、それに則って対策を行なうことが重要です。
そのため、どのような手法がブラックハットSEOに該当するのかを知り、ガイドラインに従うようにしましょう。
検索品質評価ガイドライン
検索品質評価ガイドラインには、Googleの検索アルゴリズムの概要や最新情報などが記載されています。
どのような施策がホワイトハットSEOに当たるのかといった部分も触れられており、今後サイト運営を続けていく際にも参考になります。
Googleとユーザーの両方から支持されるサイトを作るため、細かい部分も読み込んでおきましょう。
ブラックハットSEOが終わった背景
今では取り締まりも厳しくなり実行する人も少なくなったブラックハットSEO、具体的にはどのような流れで終わりを迎え、ホワイトハットSEOが注目されるようになったのでしょうか?
ブラックハットSEOの歴史や背景についても、理解を深めておきましょう。
ブラックハットSEOが減ってきた背景には、Googleが実施した2つのアップデートが大きく関係しています。
ペンギンアップデート
2012年に始まったペンギンアップデートにより、スパム行為の取り締まりが厳しく行なわれるようになりました。
被リンクの購入、隠しテキスト、人工的な被リンクの作成などブラックハットSEOにも当てはまる手法に対してペナルティが課されるようになったのです。
ペンギンアップデートにより悪質な手法の取り締まりが強化されたことから、今ではブラックハットSEOが少なくなりました。
【合わせて読みたい記事】
パンダアップデート
同じく2012年から始まったパンダアップデートでは、低品質のコンテンツに対する取り締まりが主な内容となっています。
コピーしたテキスト、キーワードの不自然な詰め込み、広告のみのコンテンツにおいてはペナルティの対象となり、ユーザーのためにならないコンテンツであると判断されてしまいます。
パンダアップデートが行なわれるようになってから、サイトに掲載されるコンテンツの内容はユーザーの検索意図に応えたものが多くなりました。
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ホワイトハットSEOを意識し、適切にSEO対策を行なおう
ブラックハットSEOとホワイトハットSEOにおいては、今ではホワイトハットSEOを意識して対策を行なうことが重要となりました。
ブラックハットSEOに該当する施策は、ペナルティの対象になってしまいます。
そこで、両者の違いを抑えた上で、ブラックハットSEOの対策をしていきましょう。
コンテンツを作るうえでのポイント、リンクの質などに注目し、ユーザーとGoogleの両方が有益であると判断できるサイトを目指すことが大切です。
検索順位を上げたいと考えるときは、ホワイトハットSEOに注目し、具体的な対策を始めてみてください。