SEO効果を高めるための施策には様々な方法がありますが、その一つにnofollow属性と呼ばれるものもあります。
nofollow属性の意味を理解し、自サイトのSEO対策を行なう際にぜひ役立ててみましょう。
ここでは、nofollow属性の解説から記述方法、どのような場面で使用されるのかなどについてご紹介します。
Contents
nofollow属性とは?その役割や特徴について
nofollow属性とは、どのような意味を指すのでしょうか?
まずは、言葉の意味を理解し、役割やその特徴について見ていきましょう。
nofollow属性とは
Nofollow(ノーフォロー)属性とは、クローラーが特定のリンク先をクロールしないよう、検索エンジンにヒントとして提示するための属性値です。
設定をしておくことで、検索エンジンは除外するリンクに関するヒントを受け取ります。
そして、サイト内をクロールする際に参考にするという仕組みです。
特定のリンク先をクロールしないようにできる設定という点から、自サイトのSEO効果を高めたいときにも利用できます。
nofollow属性の役割
nofollow属性は、信頼できないサイトへのリンクや自サイトと関係のないサイトへのリンクなどを設定することで、クローラーの巡回を防ぐことができます。
自サイトのSEO効果をより高めるために行なわれる施策の一つといえます。
サイトの内容によっては、サイト運営者の意図と関係なくコンテンツが作成されてしまうことがあり、SEO対策を進める上でも何かと不都合が生じやすいです。
そこで、活用されるのがnofollow属性なのです。
また、検索エンジンにおいては、リンク先のサイトの信頼性などから価値を判断しています。
ここから、関連性の高いリンクの受け渡しによって、リンク先のサイトの順位を上げることにつながる場合があります。
つまり、自サイトの人気や順位を悪用されてしまうのです。
そのようなリスクを避けるためにも、nofollow属性が利用されています。
2019年より、Googleはnofollow属性の定義を、検索エンジンへの命令からヒントに変更しました。
他のサイトに順位や評価を渡したくないために、すべてのリンク先においてnofollow属性の設定を行なうといった見方がされるようになったためです。
検索エンジンでは、最適化を図るためリンクからの情報も読み取っています。
そこで、ヒントという言い方に変更されたのです。
通常リンクとの違い
nofollow属性にて設定を行なうnofollowリンクは、通常のリンクとどのように違うのでしょうか?
通常リンクを設定している場合、サイト内にあるリンクに対してクローラーは巡回します。
ページ同士の関連性を確認するなどして判断をし、検索結果に表示される順位が決まります。
一方、nofollowリンクは、クローラーがサイト同士の間で行き来することができなくなります。
ここから、被リンクによるSEO効果が期待できなくなるという特徴が挙げられます。
見た目は同じリンクですが、サイト同士をつなぐかつながないかといった点に大きな違いがあるのです。
nofollowの記述方法について
nofollow属性を設定する際には、記述方法が2通りあります。
それぞれの方法について確認をし、自サイトのSEO対策に活用してみてください。
特定のリンクに対して設定する場合
特定のリンクに対しnofollow属性の設定を行なうときは、HTMLの中の設定したいリンクのaタグ内に「rel=”nofollow”」を追加します。
このリンクはつなげないように設定しておきたいと明確である場合は、そのリンク先を含んだタグの中に上記の文字を入力してみましょう。
metaタグへの記述
nofollow属性は、ヘッド内にあるmetaタグとして設定する方法もあります。
上記の方法が特定のリンクに対してそれぞれnofollow属性を設定したのに対し、こちらはページ内にあるすべてのリンクに対して設定することになります。
どのリンク先にも飛ばないようにしたいというときに、利用できる方法です。
nofollowが使用される場面
SEO対策の一つに含まれるnofollow属性、具体的にはどのような場面で使われることが多いのでしょうか?
nofollow属性の役割を理解した上で正しく利用すると、自サイトのSEO効果も高めることができます。
有料リンク
Googleでは、ユーザーのことを最優先に考え、信頼性のあるサイトを検索結果にて表示しています。
そのようななか、SEO効果を狙ったリンクの売買は禁止されており、発覚した場合は故意ではなかったにせよペナルティを受ける可能性があります。
具体的にみると、費用を支払ってリンクを含む記事を書いてもらう、プレスリリースからリンクを獲得するなどの場合においてnofollow属性に設定しておくと安心です。
正しく設定をしておくことでペナルティの対象になることを避けることができ、検索順位の変動も予防できます。
リンク先のコンテンツが信頼できないとき
リンク先のページの内容が信頼できないとき、nofollow属性にてクローラーによるページの関連付けを防ぐことができます。
Googleのガイドラインに沿って作られているサイトは信頼性がありますが、ガイドラインを参考にせず利益のためだけに作られたサイトは悪質とみなすことができます。
そのようなサイトとリンクによって関連付けられることで自サイトの評価も下がってしまうため、信頼できないコンテンツがある場合にはnofollow属性の設定を行ないましょう。
コメント
自サイトにコメント欄を設けている場合、自動ツールなどによってリンクの書き込みが行なわれることがあります。
これによって、ページの評価を他サイトに渡してしまうことになるため、注意が必要です。
悪質なサイトによってリンクの設置が行なわれないよう、nofollow属性を設定しておくと良いのです。
ユーザーによって作成可能なコンテンツ
口コミやレビューなどは、ユーザーによって自由に作成することができます。
その口コミやレビューの欄に悪質なサイトのリンクを貼られてしまった場合、自サイトの評価も大きく下がってしまうので要注意です。
ユーザーがいつどのようなタイミングで悪質なサイトのリンクを貼るかはわかりません。
そのため、あらかじめリンクにnofollow属性の設定を行なうことが勧められています。
重要なページの評価を上げたいとき
Nofollowは、自サイトにおける重要なページの評価を上げたいときにも活用することができます。
設定を行なうことでクローラーがそのリンク先を巡回しなくなります。
その結果、自サイトに留まり、サイト内をクロールする効率を高めることができるのです。
効率よく有益なページをユーザーに届けられるよう、クローラーが訪れるサイトを調整しているのです。
SEO効果を高めたいときに活用できる方法となっています。
nofollow属性は内部リンクには不要
nofollow属性の設定は外部リンクに対する施策となるため、内部リンクに設定する必要はありません。
Nofollowは信頼できないサイトにおいて設定を行なうものなので、内部リンクに設定することで自サイトの評価を下げることになってしまいます。
自サイトの内容において信頼できないと言っていることになるため、nofollowは内部リンクには不要なのです。
nofollow以外の属性について
nofollow以外にも属性はあり、ページとの関係性がより明確になるugcやsponsoredなどが挙げられます。
それぞれについて、どのような特徴があるのか簡単に解説します。
ugcについて
Ugcとはユーザーが自由に作成できるコンテンツに対し、設定を行なうものとなります。
悪質なサイトのリンクを貼られてしまうと、自サイトの評価が下がる恐れがあります。
ユーザーがどのようなサイトのリンクを貼るかは、予測できません。
サイトの注目度を高めるためには、ユーザーの意見も必要です。
しかし、スパマー(スパムを発信する等で迷惑行為をする者)によって濫用されるケースもあることから、慎重に対策を取ることが大切です。
Ugcの設定をすることでスパムリンクの抑制が可能となります。
Googleのヘルプページにおいても、ugcを悪用したスパムの回避方法を紹介しているため、確認してみてください。
sponsoredについて
続いて、sponsoredについて解説します。
広告や有料のリンクに対してマークアップするのがsponsoredです。
マークアップとはウェブサイトを作成するとき、htmlを使用してサイト内の文章に意味づけをしていく作業のことを指します。
つまり、広告や有料リンクに対して、sponsoredの設定を行なうという意味に捉えることができます。
お金のやり取りを行ないリンクを設定している場合や、リンクを購入し上位表示を狙った場合などについては、ガイドライン違反となります。
このようなリンクは削除しておくと安心ですが、削除するのが難しい場合に利用できるのがsponsoredなのです。
noindex
Nofollowと似た言葉に、noindexがあります。
Noindexとは、設定したページをインデックスされないようにするための属性です。
メタタグに設定しインデックスされないようにすることで、指定したページが検索結果に表示されないという仕組みになります。
Nofollowがリンクでサイト同士を関連づけるかどうかを設定するタグであるのに対し、Noindexは指定したページをインデックスされないようにするといったものです。
対象となるのがページ全体なのか、リンクなのかを区別し、対策を行なう必要があります。
noopener
Noopenerは、外部リンクを設定する際にセキュリティ面に配慮し行なう属性のことを指します。
新しいタブでリンク先が開かれるのを、設定にて調整することが可能です。
外部リンクが新しいタブで設定されるようになっているときは、noopenerの設定をしておくと安心です。
リンク元のページから特定ページに、自動で切り替わってしまうのを防ぐことができるためです。
属性には様々な種類があるため、それぞれの意味を理解し適切に用いることが重要です。
SEOに優れた良質なサイトを目指すためにも、属性の意味を理解しておきましょう。
nofollowリンクの確認方法
nofollowリンクの状況がどのようになっているのか、確認する方法もあります。
自サイトにて適切に行なわれているかをチェックし、良質なサイトであると判断してもらえるようにしましょう。
以下の方法で、nofollowリンクが設定されているか確認してみてください。
サイト内のnofollowリンクを確認する方法
サイト内のnofollowリンクを確認する際は、ツールを活用すると簡単に調べることができます。たとえば、SE RankingのサイトSEO調査を利用すると、サイト内すべてのページを回り、nofollowの状況を調べてくれます。
nofollowリンクの有無や設置されているページの情報がすぐにわかり、リンク先のURLも一括でチェックしてくれます。
一方、nofollow属性の設定後、すぐに反映されるわけではないので注意が必要です。
クローラーがその設定を確認して初めて反映されるという仕組みになっています。
設定後しばらく経ってからクローラーにより確認されるため、リンク先の信頼性が怪しいときは早めに設定しておくと安心です。
どのようなサイトにリンクが貼られているかを知る機会にもなるため、nofollow属性の設定を行なう際には参考にしてみると良いでしょう。
外部からのnofollowリンクを確認する方法
上記では、サイト内のnofollowリンクの確認方法について紹介しました。
続いてここでは、外部からのnofollowリンクを確認する方法について見ていきます。
同じくSE Rankingというツールを活用することで、外部からのnofollowリンクも調べることが可能です。
ツールの中にある「被リンク監視」という機能を活用し、被リンクの状況について詳しく知ることができます。
リンクの品質やアンカーテキストについて、またリンクの属性も確認が可能です。
SEOにおけるnofollow属性の役割について
nofollow属性の設定を行なうことで、SEOにおいても嬉しい効果が期待できるのでしょうか?
結論から述べると、検索順位を上げるためのSEO対策において、nofollow属性を設定する必要はありません。
Googleでは、外部サイトへのリンクを防ぐためのnofollowや、その反対にクロールを最適化するためにすべての内部リンクに対してnofollowの設定をすべきではないとしています。
また、nofollowの設定がされていない、通常のリンクを設置しているサイトの方が自然であるという見方もしています。
悪質なサイトへのリンクを防ぐためには必要である設定ですが、SEO効果を高めるために行なう対策としては逆効果になる恐れがあるため注意しましょう。
nofollowを正しく理解し、SEOに優れたサイトを目指そう
Nofollowは、リンク先のページと関連性がないことをGoogleに伝えるための属性です。
自サイトの評価をリンク先のサイトに渡してしまうという可能性があるため、適切に設定することが望ましいです。
Nofollowの設定をしておくと、Googleが自サイトを正しく評価してくれることにつながります。
ここから、SEOに優れたサイトづくりを心がけることができるため、属性を上手に活用しながらサイトの運営を図ってみましょう。