SEOに効果的なコンテンツを作るうえでは、キーワードの選定が重要になります。
実はこのキーワードにおいてもいくつか種類があり、それぞれの意味を理解することで適切にSEO対策を行なうことができます。
今回は、ロングテールキーワードに注目して、その意味やメリット・デメリット、選び方などをご紹介していきます。
SEOに強いコンテンツづくりを行なう際に、活用してみてください。
Contents
ロングテールキーワードとは?
ロングテールキーワードとは、どのようなキーワードのことを指すのでしょうか?
ロングテールキーワードという言葉の意味、その他のキーワードの特徴について見ていきます。
ロングテールキーワードについて
ロングテールキーワードとは、複数の言葉をかけ合わせて検索されるキーワードのことを指します。
たとえば、「レシピ」という一つの言葉だけでなく、「レシピ 鶏肉」「レシピ ダイエット おすすめ」など、いくつかの言葉を含めて検索されることをロングテールキーワードといいます。
3語以上を組み合わせたキーワードのことを、ロングテールキーワードと呼ぶ場合もあります。
ロングテールキーワードは、月間の検索回数が1,000回未満と少ないのが特徴ですが、コンバージョン率が高い点に注目です。
コンバージョン率とはサイトに訪れたユーザーが、こちらが目標としている行動を起こしてくれた状態のことを指します。
言い換えると、サイトに訪れたユーザーがどれくらいの割合で商品などを購入したかという割合になります。
ロングテールキーワードは、スモールキーワードやニッチキーワードと呼ばれることもあります。
ビッグキーワードに対して検索される回数が少ないものの、商品やサービスの売り上げに直結するという特徴を持つのが、ロングテールキーワードです。
ロングテールキーワード以外のキーワードとは
先の見出しにてロングテールキーワード以外のキーワードについても少し触れましたが、ここではさらに詳しく踏み込んでみます。
ロングテールキーワード以外のキーワードには、ビッグキーワードとミドルキーワードがあり、それぞれ検索ボリュームが異なるのが特徴です。
ビッグキーワード
検索ボリュームが月間1万以上で、競合性の高いキーワードとなります。
基本的には1語で検索されるキーワードのことを指し、なかには2語で検索ボリュームが大きいキーワードに対してもビッグキーワードと呼ぶことがあります。
多くのユーザーが調べるキーワードということで競争率が高いものの、上位表示されることでSEOに強いサイトになることが可能です。
一方、上位表示されるのが難しく、本格的にSEO対策が必要になるという点も挙げられます。
ミドルキーワード
ビッグキーワードとロングテールキーワードのちょうど間に位置するのが、ミドルキーワードです。
検索ボリュームは中程度となっており、2語で検索されるキーワードとなっています。
ビッグキーワードほど競合性はなく、またロングテールキーワードほどニッチでもないという中間にあたるのがミドルキーワードです。
キーワードにも種類があり、種類ごとの特徴を理解することで効率よくSEO対策を行なうことができるのです。
ロングテールキーワードのメリット・デメリット
ビッグキーワードやミドルキーワードほど検索ボリュームは少ないものの、ユーザーのサービス利用に直結するともいえるのがロングテールキーワードです。
SEO対策を行なう際にも狙い目といえるロングテールキーワードですが、メリットとデメリットがあるので確認しておきましょう。
デメリットについても理解することで、ロングテールキーワードをより正しく利用することができます。
ロングテールキーワードのメリット
まず、ロングテールキーワードのメリットから見ていきます。
それぞれのメリットを抑え、ロングテールキーワードの魅力を再確認してみましょう。
上位表示されやすい
ロングテールキーワードを使ってコンテンツを作成していくと、上位表示されやすくなります。
つまり、SEO効果が期待できるというわけです。
ビッグキーワードに比べると競合サイトが少ないため、上位に表示される確率が高まるのです。
「レシピ」というビッグキーワードでは様々な記事が順位に反映され、競争率も高くなります。一方、「レシピ 鶏肉」というロングテールキーワードでコンテンツを作成すると、検索ボリュームが少なくなるため上位表示が可能となるのです。
ユーザーの検索意図がわかりやすい
一つのキーワードに対してより掘り下げていったものがロングテールキーワードであるため、ユーザーの検索意図がわかりやすいというメリットも挙げられます。
テーマが絞られていることから、ユーザーが何を求めているかを把握しやすいです。
「レシピ」というビッグキーワードに対し、ユーザーがどのようなレシピを探しているのか見当をつけるのは難しいです。
しかし、「レシピ 鶏肉」というロングテールキーワードになると、鶏肉に関するレシピを知りたいと思い検索しているということが読み取れます。
ユーザーが知りたい情報を的確に伝えることができるため、SEOに強いコンテンツづくりも可能となるのです。
コンバージョン率が高い
ロングテールキーワードのように検索される語数が増えることで、よりユーザーの悩みを知ることができます。
ロングテールキーワードで検索しているユーザーは、情報を調べるというよりは次の行動を起こしたいと考えている人が多いです。
「レシピ 鶏肉 簡単」であれば、簡単に作れる鶏肉料理を作ってみようと思い検索しているはずです。
ここから、商品やサービスを提供しているサイトにとってはコンバージョン率(ユーザーが商品などを購入する確率)アップにもつながります。
SEO対策を行なう側にとっても、ユーザーの悩みを理解し、ターゲットを絞ったうえでサイトを作ることができるのです。
音声検索にて利用されることが多い
最近では、スマートフォンやタブレットを使ってインターネットを利用する人が多く、音声検索にて気になるキーワードについて簡単に調べることができます。
今回解説しているロングテールキーワードに関しては音声検索でヒットしやすい傾向にあり、ここから多くのユーザーをサイトに集めることもできるのです。
「新宿でおすすめのレストランは?」「おすすめの美白コスメは?」などと文章で音声検索をした際にも、含まれたキーワードの組み合わせから検索結果が表示されます。
ビッグキーワードのように1語のみではないのが音声検索の特徴でもあり、ここからロングテールキーワードは音声検索された際にも需要が高まるといえるのです。
ロングテールキーワードのデメリット
続いて、ロングテールキーワードのデメリットについてご紹介します。
上位に表示されるまで時間がかかる
競合が少ないロングテールキーワードは、比較的上位表示しやすいとされています。
その一方で、検索ボリュームが小さいという点から、上位表示されないことでユーザーの目に留まる確率も下がります。
様々なロングテールキーワードに注目しコンテンツの数を増やしていくことで、上位表示も可能となるため、地道に作業していく必要があります。
小さな作業を積み重ねていくことになるので、上位表示されるまでに時間がかかってしまうのもデメリットとして挙げられます。
流入数がそれほど期待できない
キーワードを2語以上使用することでユーザーの検索意図を絞ることができ、ここからサイトの内容を考えていくという流れでSEO対策が可能です。
しかし、検索意図が明確になりやすいというメリットの反面、組み合わせるキーワードによっては情報を求めるユーザーが少ない可能性もあります。
少ないだけでなく、そのロングテールキーワードで調べるユーザーが存在しないというケースもあります。
このような背景から、ロングテールキーワードにて上位表示ができた場合でも、サイトへの流入数はそれほど期待できません。
ロングテールキーワードで上位表示やサイトへの流入を見込む際は、需要のあるキーワードであるかを確認することが大切です。
類似コンテンツが増えてしまう
複数の言葉を組み合わせたロングテールキーワードは、組み合わせ方によっては意味合いが変わらなくなり、結果として類似コンテンツが増えてしまうことにもつながります。
「ダイエット 方法」と「ダイエット 手段」では、言葉こそ違うものの、同じ意味を示していることがわかるでしょう。
ここから、コンテンツの内容も類似してしまうのです。
具体的なダイエット法について、部位や期間、悩みなどから紹介していくなど、コンテンツの方向性が限定されてしまいます。
同じような情報が載っていると、ユーザーはすぐにサイトを離脱してしまう恐れがあります。
ユーザーが他のページも見ていってくれるような、有益な内容に仕上げることが大切なのです。
SEOに効果的なロングテールキーワードの選び方
ロングテールキーワードにおいては、メリットとデメリットの両方を正しく理解し、SEO対策に役立てることが重要といえます。
そこでここでは、SEOに効果的なロングテールキーワードの選び方について解説します。ロングテールキーワードで上位表示を狙っている人は、参考にしてみてください。
ディレクトリ構造について理解する
ロングテールキーワードでSEO対策を行なうとき、ディレクトリ構造というものに注目し理解することが大切です。
ディレクトリ構造とはサイト構造とも呼ばれ、サイトを作成する際にアップロードされるファイルやフォルダのことを指します。
このディレクトリ構造で重要となるのが、広く浅く情報を整理することです。
適切にディレクトリ構造がなされているサイトは、運営者が管理しやすいだけでなく、ユーザーにとっても見やすくなります。コンテンツの内容を見直す際や情報を追加したいときにも、効率よく作業を進めることができます。
ウェブサイトのテーマを選び、ビッグキーワードから決定する
ディレクトリ構造を理解し実践していくにあたって、ウェブサイトのテーマやジャンルを決めていきましょう。
最初に注目したいのが、ロングテールキーワードが自サイトのテーマと合っているかを確認することです。
サイトの目的に合ったキーワードを選ぶことで、悩みを抱えているユーザーに的確に情報を伝えることができます。
サイトのテーマやジャンル、方向性などがつかめると、自然とキーワードも見えてきます。
ウェブサイトのテーマが選べたら、次にビッグキーワードから決めていきましょう。
サイトのテーマに合ったビッグキーワードを洗い出していき、そのなかから特に強化したいキーワードを選びます。
選んだビッグキーワードに対する関連キーワードなどを検索していくと、ロングテールキーワードが見えてきます。
いきなりロングテールキーワードを探すのではなく、サイトのテーマを選び、ビッグキーワードから順にキーワードを決めていくというのがポイントになります。
ロングテールキーワードを決めていく
ビッグキーワードの選定が完了したら、いよいよロングテールキーワードを決定していくことになります。
ビッグキーワードを調べた際、どのような言葉が掛け合わせて出てくるかを調べます。
ロングテールキーワードを選んでいく際には、2語以上もしくは3語掛け合わせたキーワードに注目していきます。
「ダイエット」というビッグキーワードに対するロングテールキーワードには、「ダイエット 足 おすすめ」や「ダイエット 簡単 お腹」などいろいろと挙げられます。より効率よくロングテールキーワードを選びコンテンツづくりに反映させていくため、以下の方法も試してみましょう。
Googleサジェスト
Googleの検索窓にビッグキーワードを入力した際に表示される候補キーワードをチェックしましょう。
人気の高いキーワードが検索窓の下に表示されるため、需要の高いキーワードについて知ることができます。
Google関連キーワード
検索結果のページ最下部に表示されているキーワードのことを指します。
検索ボリュームや過去に検索されたことのあるキーワードなどが一覧となって表示されているので、ロングテールキーワードを調べる際に活用できます。
キーワードの整理・コンテンツの作成
ビッグキーワードをもとにロングテールキーワードの洗い出しが完了したら、キーワードを整理してコンテンツの作成に取り掛かりましょう。
キーワードの整理については、ビッグキーワード、ミドルキーワード、ロングテールキーワードの順にディレクトリ構造を意識しながら行ないます。
ディレクトリ構造をきちんと整理しておくことで、サイト内が見やすくなります。
それぞれのキーワードが無事ディレクトリ構造にあてはめられたら、コンテンツの作成に入ります。
ユーザーが抱えている悩みや疑問に対して回答を述べていくのがコンテンツです。
1コンテンツに対し1キーワードを意識して、コンテンツの重複が起きないように注意しましょう。
新しくコンテンツを増やしたいと考えるときは、すでにあるコンテンツのリライトに力を入れることも大切です。
そして、タイトルや見出しにキーワードが含まれているかなども確認してみましょう。
タイトルなどにキーワードを入れておくことで、競合性が低いロングテールキーワードにおいては上位表示を狙うことができます。
【合わせて読みたい記事】
ロングテールキーワードの選定を行なう際に活用できる無料ツール一覧
ロングテールキーワードは、正しく選定を行ない反映させることでSEO効果が期待できます。
キーワードの選定にはGoogleの機能を活用する他、以下の無料ツールでも調べることが可能です。
Googleや無料ツールを利用し、サイトのテーマに合ったロングテールキーワードを見つけてみましょう。
Googleキーワードプランナー
Googleキーワードプランナーでは、特定のキーワードが検索されている頻度や検索数の推移などを確認することができ、SEO効果が期待できるキーワードを効率よく絞ることが可能です。
検索ボリュームの値が有料版よりやや劣るものの、会員登録などをすることなく利用できます。ビジネス関連をテーマとしたサイトを作っていくとき、関連性の高いキーワードを見つけられるのが特徴です。
Googleトレンド
Googleトレンドも、会員登録なしで簡単に利用することができるツールです。
200以上の国や地域における検索トレンドを調べることができ、検索急上昇ワードの確認もできるため、SEO効果が期待できるロングテールキーワードを発見することができるでしょう。
コンテンツの中で実践していきたい対策法
ロングテールキーワードで上位表示を狙うためには、テーマを絞ったうえでディレクトリ構造を意識しながらコンテンツを作成していく必要があります。
サイト全体の構造を整え記事を増やしていくなかで、以下の点にも注意していくと、よりしっかりとSEO対策を行なうことが可能です。
タイトルにロングテールキーワードを入れる
記事を増やしていくとき、他サイトと内容が重複しないよう気を付けながら作成することでしょう。
同時に、できる限り自然な流れの記事が、ユーザーにとっても読みやすいです。
そのような点を意識しつつロングテールキーワードを含ませることで、SEO効果が期待できます。
記事の中でも大事な部分となるタイトルには、自然な形でロングテールキーワードを入れるようにしましょう。
このとき、ロングテールキーワードをタイトルの前半にもってくるよう意識すると、より良いです。
「ダイエット お腹 おすすめ」であれば、「お腹に効くおすすめダイエット法10選」といったようにまとめることができます。
リード文やディスクリプションにロングテールキーワードを使う
リード文は、ユーザーに記事本文を読んでもらうため、簡潔に内容をまとめる必要があります。
また、本文を読んでみたいと思わせることも大事です。
そこで、ユーザーが調べたであろうロングテールキーワードをリード文の中にも含めてみましょう。
どのようなことが書いてある記事なのか、何について知ることができるかを理解でき、その次の行動も期待できるようになります。
リード文だけでなく、ディスクリプションにロングテールキーワードを入れることも大切なポイントです。
ディスクリプションは、検索結果のタイトル下に書かれているサイトの説明文になります。
ここにロングテールキーワードを使ってサイトについてわかりやすく紹介しておくと、クリック率を高めることができます。
ディスクリプションの先頭や前半部分にロングテールキーワードを使うよう、文章を工夫してみてください。
内部リンクや外部リンクにロングテールキーワードを使う
サイト内にある内部リンクや外部リンクにも、ロングテールキーワードを使うことができます。
ロングテールキーワードを含んだアンカーテキストを設定しておくことで、サイト内の関連コンテンツや信頼性のあるサイトへ誘導が可能です。
少しでも長くユーザーに留まってもらうという目的だけでなく、情報を網羅しているサイトとしてGoogleからも評価されるようになります。
コンテンツの質を高めてロングテールキーワードで検索したユーザーが満足できるよう、対策を取ってみましょう。
ロングテールキーワードで上位表示を目指そう!
ロングテールキーワードは、サイトのSEO対策を行なう際に見逃せないキーワードともいえます。
ビッグキーワードほど競合性がなく、正しく対策を行なうことでユーザーの目に留まるサイトへと成長することが可能です。
上位表示されるまでには多少時間がかかり、細かな作業も増えますが、悩みを抱えているユーザーに対してピンポイントに情報を届けることができます。
ロングテールキーワードについて理解を深め、自サイトの運営を図っていく際に実践してみましょう。